F1は、F1バーレーンGPでのロマン・グロージャンのクラッシュのリプレイ映像を放送するまでのプロセスを説明。クラッシュに関与する全員の安全を確認するためにあらゆる措置が講じられていたと語った。F1バーレーンGPのオープニングラップでロマン・グロージャンはターン3でクラッシュ。国際映像ではグロージャンのマシンが激しく炎上するシーンが放送されたが、赤旗が提示された後もしばらくの間はグロージャンの事故現場の様子は放送されなかった。
2014年のF1日本GPでジュール・ビアンキが命を落とす事故を起こした際、国際映像では事故のシーンは一切ながされず、赤旗についての説明もないまま放送は終了した。今回のクラッシュもしばらくの間は事故現場の映像は流されなかった。そのため、ロマン・グロージャンの映像が流されるまで安否が懸念される時間が続いた。一方、ロマン・グロージャンの無事が確認された後、バリアを修復するまでの長い赤旗中断中には何度もロマン・グロージャンのクラッシュと脱出シーンが繰り返し放送された。ダニエル・リカルドは、F1がクラッシュシーンを“エンターテインメントにしている”とし、“配慮に欠ける”として批判した。これを受け、F1は、ロマン・グロージャンのリプレイ映像を流すまでのプロセスを説明するとともに、ダニエル・リカルドの苦情を対応。まず、リプレイ映像を流すまでに時間がかかったのは、ロマン・グロージャン、メディカルチーム、マーシャルの関係者全員の安全であることをしっかりと確認していたためだと述べた。「まず、F1でこのようなことはエンターテインメイトとして扱うことはない。リプレイを流すという決定を下すまでのいくつかの手順とプロトコルが用意されている」とF1の広報担当は語った。「事故後は、オンボード、ヘルコプターからの映像などは映像はすべて遮断され、レースコントロールと放送センターとの間で直接コミュニケーションがとられる」「ドライバーに問題がないことが確認されるまで映像は表示されない。今回の場合、この時点でF1はヘルメットを脱いで、助けを借りてあるいて救急車に乗るロマンを映した」「ドライバー、マーシャル、医師など、すべての人が安全であることがレースコントロール/FIAから承認および確認されるまで、事故のリプレイ映像は表示されない。その後、リプレイが開始された」「視聴者が解説で見たり聞いたりする内容についての状況は重要だ。彼らは、ロマンの安全、ヘイロー、FIAの安全性の向上、メディカルセンターからのアップデートについて話しているからだ」「F1、FIA、レースコントロール、そして、視聴者、家族、そして影響を受ける人々に対する健全な判断の間には絶え間ない対話がある」一方、ダニエル・リカルドの批判について質問されたハースF1のチーム代表ギュンター・シュタイナーは、ロマン・グロージャンが安全であることを知るにはテレビの放送が最善の方法だと考えていると述べた。「この件に関しては2つの意見があると思う」とギュンター・シュタイナーは語った。「だが、それが幸運に終わり、悪いことが何も起こらなかった場合には、人々が理解できるようにそれを見せてもいいのではないかというのが私の意見だ」「酷い事故だったが、全員が無事だった。それが対処方法だった」「とにかく我々はできるだけ早くロマンが無事だというニュースを人々に伝えたかった。家族、友人、我々を知っている人々、チームの人々が連絡を取るのは難しいからだ」「テレビを通じて1つのメッセージを送信した方が、はるかに強力だ」「彼が脱出するのを見せるのはちょっと劇的に見えるが、良い結末を迎えうことができた。良い結末である限り、私は問題ないと思う」「確かに、何か悪いことが起こった場合は映すべきではない。私はテレビ倫理の専門家ではないが、私の意見では、映されたものは良いことだった」「酷い事故だったが、我々は運が良かったし、すべてがOKだった。今回のように状況が良くなければ、良いとは言えないだろう。とにかくOKだった」