メルセデスのジョージ・ラッセルは、シンガポールGPで勝利を飾り、ルイス・ハミルトンがマリーナベイ・サーキットのホームストレートで行った“象徴的な勝利後のフォトシュート”を再現した。27歳のラッセルは当時メルセデスのガレージにおり、ハミルトンがW09で勝利を収める姿を見ていた。そして今回、自身がW16を駆ってその同じ舞台で勝利を掴んだ。ハミルトンは2013年にメルセデスへ加入し、ブラックリー拠点のチームにもたらした勝利は数知れない。その中でも特に印象的なひとつが、マリーナベイでの勝利だった。
当時、ハミルトンは予選で驚異的なラップを記録してポールポジションを獲得し、日曜のチェッカーフラッグまで首位を守り切って優勝。その走りはパドックを驚嘆させ、メルセデスのガレージで観戦していた若きラッセルの心にも刻まれた。レース後、ハミルトンは優勝トロフィーを手にスタート/フィニッシュライン上で座り込む印象的なフォトシュートを行ったが、今回ラッセルは2025年の同レースで優勝を果たしたあと、その構図を再現した。「2018年当時、僕はメルセデスと一緒にいて、ルイスが信じられないようなポールと勝利を挙げるのを見ていた。7年後、ここシンガポールで自分が勝てたこと、そしてチームとこの瞬間を共有できたことは本当に特別だ」とラッセルは語った。なお、ルイス・ハミルトンが最後にシンガポールGPで表彰台に上がったのは2023年のことだ。ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセル、対照的なシンガポールGPの結末今季すでに複数の表彰台を獲得しているジョージ・ラッセルがシンガポールGPを制した一方で、ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍後のシーズンは順風満帆とは言えない。7度の王者はスクーデリア加入後、グランプリフォーマットでまだ表彰台を獲得しておらず、マリーナベイでは厳しい週末となった。レース後の記者会見で、ラッセルは笑顔でこう語った。「他のレースと同じように感じた。勝てるチャンスがあることは分かっていたし、その状況にも落ち着いていられたんだ」一方、ハミルトンはレース終盤に左フロントブレーキの故障に見舞われ、その後コースオフを繰り返したとして5秒加算のペナルティを受けた。レース後、DAZNのインタビューで次のように振り返った。「悪くないレースだったけど、スタートはあまり良くなかった。オーバーテイクは本当に難しく、ポジションに縛られてしまった。終盤はキミを追っていたけど、ブレーキが壊れたんだ。左フロントから火花が出るのが見えた瞬間、冷やさなきゃと思ってスピードを落とした。冷やした後は少し戻ったけど、完全には戻らなかった」2025年シーズンここまでの獲得ポイントは、ルイス・ハミルトンが125点。ジョージ・ラッセルとの差は112点となっている。
全文を読む