F1のチーフテクニカルオフィサーを務めるパット・シモンズは、今年ウィリアムズでF1デビューを果たしたジョージ・ラッセルは、将来F1ワールドチャンピオンを獲得できる逸材だと評価している。メルセデスの育成ドライバーであるジョージ・ラッセルは、GP3とF2でタイトルを獲得して今年ウィリアムズでF1デビュー。しかし、ウィリアムズの今季マシン『FW42』は戦闘力に欠け、大半のレースをロバート・クビサとの後方争いに費やすことになった。
しかし、F1ハンガリーGPの予選ではQ2進出まで0.053秒差の16番手タイムを記録し、実力の片鱗を見せている。ベネトン時代にミハエル・シューマッハ、そして、ルノー時代にはフェルナンド・アロンソというチャンピオンと仕事をしてきたパット・シモンズは、現在の若手で誰が将来のF1ワールドチャンピオンになると思うかとの質問にジョージ・ラッセルの名前を挙げた。「やや型破りな答えになるかもしれないが、F2でのジョージ・ラッセルには非常に感銘を受けていた」とパット・シモンズはコメント。「彼は非常に多くの異なる状況でとても良いレースをしていた。首位でリードし、レースをコントロールし、トラフィックを抜け、ウエットでもドライでも、状況がうまくいかないときでも彼はそれをキープしていた。彼は注目すべき男だと感じている」Sky F1 のコメンテーターを務めるデビット・クロフトもジョージ・ラッセルを高く評価している一人だ。「ウイリアムズのような下位のマシンで走っている場合、比較対象はチームメイトしかいない」とデビッド・クロフトは語った。「ドイツでロバート・クビサがここまでのウイリアムズの唯一のポイントを獲得したが、それでも今シーズンのジョージ・ラッセルは一貫性があり、より経験豊富なチームメイトを超えるパフォーマンスを見せている」「ドライブするのが非常に難しい、安定性をキープすることが難しいマシンでも彼はほとんどミスをしていない」「このスポーツにおける彼の将来にとって良いサインだ。来シーズンも彼はウイリアムズで走ることになるかもしれないが、それはチームにとっても彼の成長にとっても悪いことではない」