フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、昨年12月にフェラーリのデザイナー陣と向き合い、もっとキミ・ライコネンに合うマシンを作るように要求したことを明かした。 2014年、キミ・ライコネンは、フロントエンドのグリップとフィードバック不足などに苦しみ続けた。2014年の最終戦後にチーム入りしたマウリツィオ・アリバベーネは、すぐにもっとキミ・ライコネンのドライビングスタイルに合ったマシンを作るよう指示したという。
「12月の10日か12日だったと記憶している。そこでシモーネ・レスタ((チーフデザイナー)とロリー(・バーン:コンサルタント)とマシンの図面を見て、もっと重量を前寄りに移すために何ができるかと尋ねた」とマウリツィオ・アリバベーネは説明。「キミはそういうマシンが好きだと言っていたし、セバスチャン(ベッテル)も同様だと私は説いた」 「それには6カ月かかるという返事が返ってきた。“ならば、3カ月では何ができる?”と私は尋ねた。その場合は無休で働かねばならないと彼らは言ったんだ。そこで私は“OK”と言った。私も君たちと一緒に働く。だから、一緒にやっていこうとね」また、1年を通してエンジンのトークンが利用可能になったこともパワーユニット開発の鍵になったとマウリツィオ・アリバベーネは述べた。「一にエンジン、二にエンジンだ。はっきりと言っておきたいのは、我々の社長が12月のストラテジーミーティングで勝ち取ったトークンがなければ、我々のエンジン開発は可能ではなかった」「だが、その後でエンジンが良くなれば、良いシャシー、良いエアロが必要になってくる。マラネロの皆に感謝しなければならない。たった3カ月でエンジン開発だけでなく、全てのパーツに取り組んでくれたのだからね」キミ・ライコネンも新マネジメントの下でのチームの団結ぶりを称賛している。 「もちろん、パフォーマンスの大部分はエンジン自体によるものだ」とキミ・ライコネンは述べた。「馬力に加え、信頼性も大きく改善した。でも、それだけではない。クルマがとても改善した。ダウンフォースが増え、ハンドリングがずっと良くなった。パッケージ全体がうまくまとめられている」 「すべてのエリアが大きく改善したことが大きな鍵だ。それに加えて、人々が密接に協力できるようになったことで、それをもっとうまくまとめられるようになった。その結果が今の状態だ」「今はとてもハッピーだし、チームにとても満足している。去年を見て、僕たちがこんなに早くこのポジションにつけるなんて考えた人は多くなかっただろう。今、僕たちは正しい方向に進んでいる」 「きっと目標にたどり着けると確信している。でも、もっと頻繁にレースで勝てるようになりたいし、もう少し辛抱してここまでやってきた仕事を続けなければならない。そうすれば、必ずやれる」