デビッド・クルサードは、ドライバーたちの中で今季のF1マシンへの不満が広がっているのは、ピュアなドライビングの欠如とノイズの不足が理由だと考えている。新しいF1マシンについては、ドライバーからは厳しいコメントが聞かれており、F1マレーシアGP前にはセバスチャン・ベッテルがV6ターボエンジンのサウンドは“クソ”だと述べて波紋を呼んだ。
2008年にF1を引退するまで13勝を挙げ、現在は BBC のF1放送で解説者を務めるデビッド・クルサードは、公には批判していないドライバーもF1新時代への懸念を共有していると考えている。「彼らは満足していない」とデビッド・クルサードは述べた。「マーケティング担当者は、F1に投資する理由になるので気に入っているだろう。それは完全に理解できるけれど、ドライバーたちは今季のマシンのドライブを楽しんでいない」 「優れたパッケージを持っているニコやルイスは少しマシだろうが、それでも彼らとプライベートに話せば前ほどドライビングがピュアじゃないと言うはずだ」「子供の頃にシルバーストンに行って、ストウコーナーに立っていたのを覚えている。霧が出ていた。朝の霧の中からアレジがドライブするV12フェラーリが飛び出してきて、ノイズは信じられないくらいだった。その音でフェラーリが来たとわかった。通り過ぎると“ワオ”となった」 またデビッド・クルサードは、F1ファンが2014年のサウンド不足を好まないのはもっともなことだと主張した。 「F1イベントの一部はサーキットに到着したときにある。ノイズに興奮して、それを聞くだけで期待が高まる。耳を痛めるサウンドが好きだなんておかしいよね。嫁がしゃべりまくれば耳が痛くなって嫌になるくせにね!」 「でも、レースマシンや音楽はサウンドとその体験が重要。ローリング・ストーンズを見に行って、みんな年をとってきてやかましいのは好まないので今夜はアコースティックしかやらないと言ったら、観衆は不満だだろうし、それは当然なことだ」 「F1でもそれは同じだ。今年のモナコは20%ダウンだったと聞いた。僕たちにはファンに対する責任がある。ファンは正々堂々と意見を述べるだろうし、自分たちが何を望むのか知っている」