メルセデスF1のバルテリ・ボッタスは、黒いレーシングスーツが原因でF1スペインGPの決勝で3キロ痩せたと語る。F1スペインGPの決勝でスタートで順位を落としてレースを進めて3位で終えることになったバルテリ・ボッタスは、気温が30度に達したレース中に無線でエンジニアに『黒いレーシングスーツは暑い』と不満を語っていた。
メルセデスF1は、反人種差別のメッセージと多様性への取り組みの一環して、シーズン開幕前にマシンカラーを伝統のシルバーアローからブラックに変更。ドライバーのレーシングスーツも白から黒に変更になっている。「マシンの中は本当に暑かった」とバルテリ・ボッタスはレース後に語った。「今年は、車内はさらに暑くなっている。明らかにオーバーオールの色を変更する必要がある。特に、直射日光が当たっている場合は、黒色が熱を奪うことはわかっている」「数値や事実関係は知らないし、実際に黒と白とではどれくらい温度差があるかも分からないけど、今年は、車内がとても暑くなっている」「それに今年はオーバーオールの新しいホモロゲーションがあって、オーバーオールが厚くなり、下着も厚くなっているので、どれほどの効果があるのか​は分からない」「とても暑かったので『ねえ、このオーバーオールがあまりにも暑いことを分かってるのか』と言った。白の方が温度という点で涼しいのは確かだろう。。例えば、今日、僕はレースで3キロを痩せた。かなりだよね」「そして、それはパフォーマンスに影響し始める可能性がある部分だ。すべてのドライバーのなかで自分がもっとフィットネストの高いドライバーであることはわかっているし、受け入れることはできるんだけど、決して快適ではない。常に改善できることはある」シーズン開幕前にはブラックのカラーリングがマシンの冷却に影響を与えるのではないかとの推測が広まった。メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、チームが潜在的な問題に注意を払っていたことを認める。「結局のところ、メッセージングとマーケティングは非常に重要だが、パフォーマンスが損なわれてしまうのは明らかに素晴らしいことではない」とトト・ヴォルフは語った。だが、メルセデスF1のモータースポーツ戦略ディレクターを務めるジェームズ・ボウルズは、ブラックは明るい色合いよりも多くの熱を吸収する色ではあるが、カラーリングの変更が車内の温度に悪影響を及ぼす可能性があるという見方を否定している。「エンジンカバーの内側には、銀色の耐熱性ライニングがあり、これは外部の色に関係なく所定の位置にある。外部の塗装色の結果として、ラジエーターの温度や車内のコアシステムの他の温度に違いは見られない」「より明るい色よりも少しの反射は存在するが、実際にシステムの温度には無視できるレベル、もしくは、まったく影響がないというのが現実だ」
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