レッドブルF1育成の岩佐歩夢は、FIA F2選手権第3戦オーストラリアのスプリントレースを13位でフィニッシュした。FIA F2選手権第3戦オーストラリアはメルボルン・アルバートパークに設置された特設コースを舞台に行われる。例年F1が開催されるコースだが、FIA F2選手権が行われるのは今回が初めてとなる。
3月31日(金)、ウエットコンディションで行われた予選で、ホンダ・フォーミュラドリーム・プロジェクト(HFDP)のドライバーとして参戦する岩佐歩夢は、セッション最終盤にトップタイムをマーク。今シーズン初のポールポジションを獲得した。リバースグリッドで行われるスプリントレースでは、上位車のペナルティーでグリッドが一つ繰り上がり、5列目9番手からのスタートとなった。4月1日(土)14時25分、不安定な天候で気温16℃、路面温度28℃、ところどころウエットの箇所があるコンディションでフォーメーションラップがスタートした。好スタートを切った岩佐は、1台をパスして8番手に上がる。その後激しいポジション争いの中、他車と接触しながらも8番手を守り1周目を終えた。しかし、接触によりタイヤがパンクするダメージを負った岩佐は、2周目の1コーナーでポジションを落としペースダウン、ピットインを余儀なくされる。この緊急ピットインにより、岩佐は最後尾の20番手となった。大きく開いた前車との差を縮めながら、岩佐は20番手で走行を続ける。14周目、アクシデントを起こしたマシンがコース上にストップしセーフティカーが導入された。少し前から降り始めた雨によって、タイヤ交換を行うマシンが出る。岩佐もセーフティカー先導中の17周目にピットインし、ウエットタイヤに交換。最後尾の18番手でレースに戻る。18周目からレース再開が表示されたが、コースアウトするマシンが出てセーフティカー先導が延長された。その間に雨が収まっていったため、岩佐は19周目に再びピットに入り、ミディアムタイヤに交換した。21周目にレースが再開され、残り2周の激しいポジション争いが展開される。岩佐はペースを上げてオーバーテイクし、14番手までポジションを上げてフィニッシュ。上位車のタイムペナルティーにより順位が繰り上がり、結果は13位となった。「接触については、寄せられてからこちらが避けることはできず、仕方なかったと思います」と岩佐歩夢はコメント。「レースの結果としては残念でしたが、内容としては得るものが多く、その点はポジティブに捉えています。アクシデントの後、新品のミディアムタイヤに換えて、14~15周単独で、ほぼテスト状態で走行することができました。クルマのフィーリングやデータを多く得られたことで、フィーチャーレースに向けていい準備ができたと思います」「レースではウエットタイヤに換えた後、それがうまくいかないと分かったので、ミディアムタイヤに戻してオーバーテイクもできました」「フューチャーレースはポールポジションからのスタートですので、スタートを決めてリードしたいですし、それがうまくいかなくてもいいペースがあることは分かっているので、結果につながるレースにしたいと思います」