アイルトン・セナが1993年に最後にF1モナコGPを制したF1マシン『マクラーレン MP4/8A』が今年5月に開催されるボナムズのオークションに出品されることが明らかになった。アイルトン・セナは、オークションに出品されるマクラーレン MP4/8Aのシャシーナンバー6でF1モナコGPの最多勝利記録となる6勝目を達成。その記録は25年経った今もまだ破られていない。
第5戦で投入されたシャシーナンバー6は、その後7戦でアイルトン・セナがドライブ。最終的にセナはアラン・プロストに次ぐ、ランキング2位でシーズンを終えた。アイルトン・セナは、F1イタリアGPでデイモン・ヒル、そして、マーティン・ブランドと接触してリタイア。その後、シャシーナンバー6は日本とオーストラリアの2戦ではスペアカーとして使用された。ボナムズによると、フォード製エンジンを搭載したMP4/8Aは“驚くほど保存状態がよく”“正常に動作する”という。ボナムズは、このMP4/8Aの正確な見積もりは出していないが、5月11日にモナコで開催するオークションに出品された際には7桁ドルの高値がつくと予想している。昨年11月にはミハエル・シューマッハが最後にF1モナコGPを制したフェラーリの2001年F1マシン『F2001』がニューヨークで実施されたオークションで750万4000ドル(約8億4000万円)で落札され、これまでオークションに出品されたなかで最も価値の高い近代F1マシンとなっている。ボナムズのモータースポーツ部門のグローバル責任者を務めるマーク・オズボーンは「アイルトン・セナは、現代で最もカリスマ的なF1ドライバーであり、MP4/8Aは、彼のチームであるマクラーレンがF1世界選手権の歴史で最も成功したチームであるフェラーリを上回ったマシンだ」とコメント。「特にこのナンバー6は、モナコマイスターとしてのセナの伝説を築いたシャシーだ。我々はボナムズは、当時の最も重要なグランプリカーの1台を提示できることを誇りに思うとともに興奮している」