アストンマーティンF1のチーム代表マイク・クラックは、2023年F1シーズンのランス・ストロールのフォームを擁護し、「実際に何が起こっているかはチームだけが分かっている」と主張した。サイクリング中の事故で両手首を骨折し、プレシーズンテストを欠席していたストロールは、開幕戦バーレーンGPで見事な6位入賞を果たした。
しかし、今季はチームメイトのフェルナンド・アロンソに予選で2回、決勝で1回しか勝てておらず、アロンソの6回に比べて表彰台を獲得することもできていない。その結果、ストロールは、ドライバーズランキングではアロンソに102ポイント差をつけられており、これはチームメイト間で2番目に大きな差となっている。しかし、アストンマーティンのウェブサイトに掲載されたインタビューで、マイク・クラックは、ランキング表は物語の一面しか語っていないと述べ、ストロールを批判から守った。これまでのシーズンのハイライトを問われたクラックは「必ずしも表彰台というわけではない。私にとって、ランスの怪我からの復帰と、モナコでのフェルナンドの特別なアプローチが際立っている」と語った。「手首と足の指を骨折した状態でマシンに飛び乗ったとき、ランスは自分がいかにファイターであるかを示した。そのために必要な心は皆を元気づけ、我々を本当に前向きな気持ちにさせてくれた」「今年のランスはあまり幸運に恵まれなかった。骨折以外にも、実際には彼のせいではないいくつかのことが彼に不利になった」「チャンピオンシップの順位表は物語を語るが、チーム内では実際に何が起こっているかを分かっている」コンストラクターズチャンピオンシップで3位につけているストロールは47ポイントしか獲得できておらず、『Sky(スカイ)』のコメンテーターであるデビッド・クロフトはストロールが近いうちにF1を去るのではないかと考えている。10月に25歳を迎えるにもかかわらず、ストロールは2017年に17歳でウィリアムズ・レーシングでデビューし手以来、現在F1で7年目のシーズンを戦っている。それゆえ、ストロールは最も経験豊富なドライバーの1人だが、F1シーズン全体を通してチームメイトを上回る成績を残したことはない。ストロールはこれまでフェリペ・マッサ、セルジオ・ペレス、セバスチャン・ベッテルに順位を奪われており、アロンソにはこれまでで最もダメージの大きい敗北を喫することになりそうだ。しかし、アストンマーティンのドライバーは父親がシルバーストン・チームを所有しているため、グリッド上のポジションに関して大きなプレッシャーを受けることはなさそうだ。