角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われたスプリント予選で18番手に終わり、土曜のスプリントレースを後方からスタートすることになった。チームの采配ミスが原因で、最終アタックを開始できなかった。角田裕毅はSQ1終盤、残り1分46秒の時点でピットレーンを離れたが、セッション最速タイムはすでに1分33秒224。タイムを出すにはわずかな余裕しかなく、コース上では他チームのマシンも最終アタックに向けて密集していた。
角田裕毅はその渋滞をかき分けようとしたが、最終コーナーに差しかかる前に時計がゼロを示し、計測ラップを開始できず。チームの遅すぎる判断によりアタック機会を逃し、スプリント予選の第1セッションで敗退となった。この結果、角田裕毅はF1アメリカGPスプリントで18番グリッドからのスタートとなる。角田裕毅「自分の問題ではなくチームのタイミング」セッション後、角田裕毅は取材に応じ、時間切れの経緯について「まだ調べる必要がある」と慎重に語った。終盤の混乱のなかでアタックの機会を失ったことについて、複雑な思いを明かしている。「わかりません。ちょっとこれから調べないといけませんね」また、セッション中にピットアウトのタイミングが重なったリアム・ローソンとの場面についても触れた。「いや、あれはいつも通りですよ。正直、彼に関してはもう驚きません。ピットから出るタイミングの問題で、僕は閉じられたのを知らなかったので、何が起きたのかよくわからないです。とにかく何かがうまくいかなくて、ラップをするチャンスがまったくなかったのは残念です」そして、スプリント予選での敗退については悔しさを隠さなかった。「すごく悔しいです。自分のコントロールではどうしようもなかったですし、正直、僕の問題ではなく、チーム側のタイミング管理の部分だったと思います。だからこそ残念ですね」トラックエボリューションと采配ミスが重なった不運スプリント予選では、各チームが限られた時間の中で複数台を効率よく送り出す采配が問われる。今回、レッドブル・レーシングは路面の改善を待ちすぎた結果、角田裕毅を遅すぎるタイミングでコースに送り出してしまった。アメリカGPはサポートレースが少ないためトラックエボリューションが非常に大きく、セッション終盤になるほど路面が急速に良くなっていった。そのため各チームが“最後の最後”にタイムを出そうと狙い、結果としてピットレーンでの混雑が発生。角田裕毅のようにアタックを開始できなかったドライバーも複数いた。COTAでは1周が約1分35秒前後と長く、アウトラップ中のトラフィックが発生しやすい。残り1分46秒でのコースインは極めてリスクが高く、結果としてその懸念が現実となった形だ。采配ミスとトラック状況の不運が重なり、角田裕毅は本来のポテンシャルを発揮できなかった。スプリント決勝では、どこまで巻き返せるかが焦点となるが、残りの予選と決勝に向けてフリー走行として割り切る手もある。