角田裕毅が、ホンダにF1初優勝をもたらした伝説のマシン「RA272」を駆り、F1メキシコGPでデモ走行を行うことが決まった。1965年にリッチー・ギンサーが勝利を挙げてから60周年を迎える節目の特別プログラムとなる。会場は、当時ホンダが歴史的快挙を達成したエルマノス・ロドリゲス・サーキット。日本人F1ドライバーとして角田裕毅がステアリングを握り、挑戦と栄光の歩みを象徴する走りを披露する。
ホンダは今年、F1で初勝利を収めてから60周年を迎える。その記念の一環として、現地時間10月26日(日)にエルマノス・ロドリゲス・サーキット(メキシコシティ)で開催されるF1メキシコグランプリのプログラムにおいて、今シーズンレッドブル・レーシングから参戦している角田裕毅による、ホンダに初優勝をもたらしたマシン「Honda RA272」のデモ走行が決定した。1965年10月24日に開催されたF1メキシコグランプリにて、ホンダはRA272を駆ったリッチー・ギンサーにより、日本の自動車メーカーとして初めて世界最高峰の舞台で勝利を収めた。RA272はホンダがフルコンストラクターとして挑んだ2年目のF1マシンで、1.5L V12エンジンを搭載し、白地に日の丸をあしらったその姿は、日本のモータースポーツの歴史を切り拓いたシンボルともいえる。今回のデモ走行に向け、ホンダコレクションホール所蔵のRA272にHRCのエンジニアが特別なメンテナンスを実施。そして、ホンダがF1初勝利を収めたエルマノス・ロドリゲス・サーキットで、ホンダを代表して日本人F1ドライバーの角田裕毅がRA272をドライブする。ホンダは創業当初から「レースは人と技術を鍛える場」として挑戦を続けてきた。今年は7月の英国2025 Goodwood Festival of Speedおよび8月の米国Monterey Car Weekでのウィリアムズ・ホンダ FW11デモ走行、そして今回のメキシコグランプリでのRA272のデモ走行と、60年にわたる挑戦と勝利を振り返る特別プログラムを展開している。2026年からのF1参戦に向け、パワーユニット開発を進めるとともに、挑戦を通じて人と技術を磨き続け、世界中のモータースポーツファンやHondaファンに夢や感動を届けていく。角田裕毅「ホンダがF1で初めて勝利を挙げた特別な場所でRA272を再びドライブできることを光栄に思います。60年前にRA272が日本のモータースポーツの歴史を切り拓いたサーキットで自分が走らせることは、特別で感慨深い経験です。Hondaが積み重ねてきた挑戦の歴史を胸に、ファンの皆さんに夢と情熱を感じていただける走りをお見せしたいと思います」渡辺康治(ホンダ・レーシング 代表取締役社長)「1965年にHondaが初勝利を飾ったメキシコの地で、60年の時を経てRA272が再び走ることを非常にうれしく思います。そして、その歴史あるマシンを、日本を代表するF1ドライバーである角田選手がドライブすることは大きな意味を持ちます。Hondaの挑戦の歴史を振り返るとともに、これからの夢と希望をファンの皆様とわかちあえる貴重な機会になると信じています」ホンダの主なF1活動1964年-1968年 エンジン・車体を含めたオールホンダとして参戦1965年 メキシコグランプリで初優勝1983年-1992年 エンジンサプライヤーとして参戦1986年 ウィリアムズ・ホンダとしてコンストラクターズチャンピオンを獲得1987年 ウィリアムズ・ホンダとしてドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンのダブルタイトル獲得1988年-1991年 マクラーレン・ホンダとして4年連続でドライバーズチャンピオンとコンストラクターズチャンピオンのダブルタイトル獲得2000年-2005年 B・A・R ホンダとしてエンジン供給と車体の共同開発による参戦2006年-2008年 エンジン・車体を含めたオールホンダとして参戦2015年-2017年 パワーユニットサプライヤーとして参戦(マクラーレンに供給)2018年 スクーデリア・トロロッソにパワーユニット供給を開始2019年 レッドブル・レーシングにパワーユニット供給を開始2021年 レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン選手がドライバーズチャンピオン獲得2021年をもってF1参戦を終了2022年 レッドブル・パワートレインズへHRCが技術支援を開始。レッドブル・レーシングとマックス・フェルスタッペン選手がコンストラクターズチャンピオンとドライバーズチャンピオンのダブルタイトル獲得2023年 2026年からのF1再参戦を発表。コンストラクターズチャンピオンとドライバーズチャンピオンのダブルタイトルを2年連続で獲得2024年 マックス・フェルスタッペン選手がドライバーズチャンピオン4連覇を達成