角田裕毅が2025年シーズン中盤に昇格したレッドブルF1で苦戦を強いられている現状について、マックス・フェルスタッペンの母国オランダのメディアが厳しい視線を向けている。予選での成績不振やレース中のミスが続く中、識者たちは「11位でベスト予選とは情けない」「毎週末なにかが起きている」と角田裕毅を辛辣に評価。レッドブルの“セカンドドライバー問題”は、いまだ解決の兆しを見せていない。
レッドブルはここ数年、マックス・フェルスタッペンにとって最適なチームメイトを探すことに奔走しているが、いまだに本当に成功したとは言い難い。少なくとも、それが『RacingNews365』の最新ポッドキャストにおけるティム・コロネルとルード・ディマースの結論だ。レッドブルは、マックス・フェルスタッペンによるドライバーズタイトル獲得など、ここ数年多くの成功を収めてきた。それでも、オーストリアのこのチームも常に順風満帆というわけではなく、ひとつの大きな問題に直面している。それは、フェルスタッペンの隣の“もう一つのシート”を埋めなければならないという点だ。これまでのところ、レッドブルはフェルスタッペンのペースとレベルについていけるドライバーを見つけ出すことに成功していない。現在は角田裕毅にそのチャンスが与えられているが、彼にもいまだその実力を証明するには至っていない。角田裕毅はカナダGPで後方スタートから12位まで挽回する好走を見せたが、F1識者のルード・ディマースは、これは彼自身の実力によるものとは言いがたいと語る。「いや、それはセーフティカーの影響だよ! フィールドが接近してたんだ。いや、でもさ、赤旗は彼自身のミスなんだ。それで全部を台無しにしてしまった。予選でもまたトップ10に入れなかった。頼むよ、ほんとに」と、ディマースは最新の『RacingNews365』ポッドキャストで語っている。レーシングドライバーのティム・コロネルも、角田裕毅が今のところセルジオ・ペレスのようなレベルに到達できていないと見ている。ペレスは数年にわたりレッドブルに貢献した後、期待を下回る結果を理由にチームを離れたが、コロネルによれば、ペレスの後継者たちは彼のレベルにすら届いていないという。「実際、ペレスはマックスの隣で一番良いドライバーだったと思うよ。他のチームだったら、僕ならすぐに彼に電話するね。たぶんアルピーヌがこっそりそうしてるんじゃないかな。ペレスは他のドライバーたちを出し抜けたし、少なくとも時々はマックスを助けられていた。そして僕は“時々”って言ったけど、当時も僕らはその点を批判してたんだ。もっと助けてほしいってね」ディマースも、角田裕毅が現時点でそれ以上のことをしているとは思っていない。「でも見てみろよ、裕毅は……まったく前進してない。予選で11番手に入って、それが彼の“ベスト予選”だったって褒められてるんだよ? でもチームメイトはポール争いをしてた。ジョージ・ラッセルがメガラップを叩き出したとはいえ、差がとにかく大きすぎるんだ。ものすごく大きい。それに、毎週末何かしらある。だからまた最後方からスタートすることになるんだ」日本人ドライバーである角田裕毅は、サーキット上で目覚ましい活躍を見せることがほとんどできず、おまけにクラッシュも多すぎる。イモラでのクラッシュは特にひどく、その影響はレッドブルがヨーロッパで迎えた最初の3連戦にも尾を引いた。とはいえ、コロネルは角田裕毅に選択肢がないとも語る。「でも、物事を無理に押し進めなきゃいけない状況になれば、自然と何かが起きるよ。彼はそれをやってるんだ。だから、そういうミスも起こるんだよ」ただし、ディマースはこの見方には完全には同意していない。「うん、でもある時はミスで、ある時はダメージ、今回(カナダ)に至っては赤旗からのグリッド降格だった。毎回、セカンドレッドブルはどっちかの最後列スタートか、ピットレーンスタートなんだ。これは本当に悲しい統計だと思うよ。たしかヘルムート・マルコがどこかで冗談交じりに“マックスがいないならオーストリアGPには出ない方がいい”って言ってたと思うけど、でもそれが現実なんだ。すべてはマックスありきなんだよ」
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