角田裕毅は2025年F1カナダGP決勝で粘り強い走りを見せ、17番グリッドからスタートして12位でフィニッシュした。予選でのペナルティにより最後尾からの出走となったが、序盤から着実に順位を上げ、6つのポジションを挽回。レッドブル・レーシングが導入したアップグレードの初戦としては、一定の成果を感じさせる内容となった。
序盤は後方の混乱を冷静にさばきながら、中団での戦略とタイヤマネジメントに専念。角田裕毅はオーバーテイクのチャンスを確実に活かし、レース中盤にはポイント圏が視界に入るまで浮上した。終盤のセーフティカー導入によって順位を上げる機会は限られたが、安定したペースを維持し続けた点は評価できる。最終的に角田裕毅は12位でチェッカーを受け、ポイント獲得には届かなかったものの、アップグレード後のマシンの感触やレースペースには改善の兆しが見られた。今後に向けてポジティブな材料を得た一戦となり、次戦以降の巻き返しに期待がかかる。――DRSトレインの中で、あのスタート位置からだと、今日の結果はベストだったと思いますか?そうですね、まあ、だいたいそんなところだと思います。ペース自体は悪くなかったですけど、すごく良かったというわけでもなくて。でも、そこまで悪くもなかったですし、全体的にはそれくらいかなと思っています。はい、まあ、そんな感じでしたね。少なくともポジティブだったのは、クルマのパフォーマンスというか、ここ最近のレースに比べるとクルマの感触がちょっと普通に戻ったというか、良くなった感じがありました。そこは少しモチベーションになっています。――今のご自身の気持ちはいかがですか?本当に頑張っているのに、なかなかうまくいかないように見えるのですが。そうですね、昨日は正直きつかったです。あの10グリッド降格のペナルティも、ちょっと納得いかない部分があって…。それに、FP3では新しいアップグレードを入れたばかりだったので、本当はもっとクルマを学びたかったんですけど、あまり走れなくて時間を失ったのは痛かったです。それでも、自分たちのチームとしては、できるだけ上を目指したいと思っていますし、こういう状況でも前向きに取り組んでいます。プレッシャーも大きいですが、こういうチャレンジを楽しもうという気持ちもあります。もちろん、正直楽しめない瞬間もありますけど、それも含めて、自分を成長させるチャンスだと思っていますし、もっと自分を証明していける機会として捉えています。
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