アレックス・アルボンは、コンストラクターズポジション争いが激化する中、アルファタウリの最近の躍進はウィリアムズF1チームにとって「心配なこと」だと語った。アルボンの好調なポイント獲得により、ウィリアムズ・レーシングは現在21ポイントでランキング7位につけており、ハースF1チームの12ポイント、アルファロメオの10ポイント、アルファタウリの5ポイントを上回っている。
しかし、ウィリアムズが2024年のマシンに集中するためFW45に新しいパーツを投入していない一方で、ライバルたちはアップデートを続けている。アルファタウリはシンガポールで新パッケージを導入し、ハースF1チームはオースティンで大きな変更を予定している。アルファタウリのアップデートはマリーナ・ベイのストリートトラックですぐに効果を発揮し、角田裕毅がQ2に敗れたもののQ1をトップで通過して、リアム・ローソンは10番手でQ3に進出した。レースでは角田裕毅が1周目に不運なリタイアを喫したものの、ローソンは9位で初F1ポイントを獲得した。アルファタウリが新パーツのより代表的なテストとみなした鈴鹿サーキットでは、角田裕毅とローソンがそれぞれ9位と11位の予選を獲得した。レースでは角田がトップ10から外れ、チームはポイントを獲得できず、日本人ドライバーは悔しさをにじませたが、アルボンはアルファタウリのポテンシャルは明らかだと語った。「彼らは自分たちを困難な状況に追い込んでいたと思う。彼らのタイヤチョイスには本当に驚いた」とアルボンはレースについて語った。「彼らはミディアムとハードを1本ずつしか持っていなかったし、裕毅は新しいソフトすら持っていなかったと思う。だから、彼らはレース中、トリッキーな状況に置かれていた」「今週末は安心できたけど、問題はシンガポールでは彼らが速かったということだ。そして彼らはどのサーキットでも再び速くなるだろう。彼らの一歩はかなり大きいと思うし、少し心配だ」ウィリアムズ・レーシングのパフォーマンス・ディレクターであるデイブ・ロブソンも、アルファタウリがチームのトップ10入りを脅かす存在になっていることに同意している。今年残りのFW45のポテンシャルについて尋ねられたロブソンは「ラスベガスは興味深いものになると思う。新しいレースだし、ラスベガスだからだね」と語った。「クルマにはそれなりに合うと思う。でも、そうは言っても未知数だからね。ターマックの路面はどうなるんだろう?カタールに戻って、そこでどんな走りができるか楽しみだ」「でも、アルファタウリがあの状態だから、どれもそれなりに難しいものになると思う。これ以上多くのポイントを獲得するのは難しいだろう」角田裕毅はアルファタウリが鈴鹿で戦略を誤ったことを認めた。また、マシンを改良したことで、アルファタウリのパフォーマンスが落ちているのではないかとの質問に角田裕毅は「僕たちはそれを最大限に活用していると言える。少なくとも僕のほうはね」とコメント。「もちろんレースでこれほどのデデレーションは予想していなかった。でも、他のチームはハードタイヤを履いていたけど、僕たちはそうではなかった。だから、今後に向けて気をつけるべきことがいくつかある」