ウィリアムズF1のチーム代表を務めるヨースト・カピートは、フォルクスワーゲン・グループがコンストラクターとしてF1に参戦する場合、まったく新しいオペレーションではなく、“パートナー”チームを経由することになると考えている。フォルクスワーゲンは、アウディとポルシェのいずれか、もしくは両方のブランドで、次世代F1エンジンが導入される2026年にF1に参入すると予想されている。
ポルシェはエンジンメーカーとしての参戦がより強く結びつけられているが、アウディは、コンストラクターとしての参戦が噂されている。最近、アウディがマクラーレンを買収するという報道があり、両社がそれを否定したが、それに近い取引が完全にテーブルから下げられてわけではないと推測されている。ウィリアムズF1のチーム代表で、過去にフォルクスワーゲンでモータスポーツディレクターを務めたヨースト・カピートは、アウディアがメルセデス、レッドブル、フェラーリとコンストタクターズ選手権を戦うことを目指して参戦する場合、ゼロからチームを作り上げることは期待していないと語る。ヨースト・カピートは、アウディが10年間支配的な勢力であった耐久レースや他のモータースポーツカテゴリーの以前の例を挙げて説明した。「既知のチーム、特にいろいろなユニオン規制のあるドイツのチームが難しいことは分かっている。じっさいにレースチームを運営することはできない」とヨースト・カピートは述べた。「それが、過去にアウディが(ルマンで)トーストと組んだ理由だ。BMWが他のチームと組んだようにね。ファクトリーチームを運営することは非常に難しい。海外であれば楽かもしれないが、私にはよく分からない」「フォルクスワーゲン・グループを見ると、過去にはさまざまな戦略があった。ラリーチームはフルファクトリーチームだが、ポルシェはアウディと同じようにフルファクトリーチームをアウトソーシングしていた」「私はそのような議論には関与していないが、それが彼らにとって正しい決定であることの十分な説明だと思う」2013年~2016年にフォルクスワーゲンがセバスチャン・オジェととみにWRCを制覇したときにフォルクスワーゲンのモータースポーツディレクターを務めていたヨースト・カピートは、将来のF1エンジンレギュレーションに関する会議に出席しているという事実は、フォルクスワーゲン・グループがF1に真剣にF1参戦を検討していることの表れだと確信していると語る。「レギュレーション制に大きく依存していると思う。2026年のエンジンレギュレーションはまだ出ていない。すべてはそこにかかっていると思う」とヨースト・カピートは語った。「彼らはエンジンレギュレーションの議論の一部であり、そのような会議に行くことで時間を無駄にすることはないと思う。特にCEOもそれらの会議に出席している。真剣でなければ、出席することはない」「だが、最終的には、最終レギュレーションがどのようなものになるかに依存する。フォルクスワーゲングループがそれを理にかなっていると思うなら、彼らは取締役会に行き、決定を求めるかもしれない」