4回のF1ワールドチャンピオンであるセバスチャン・ベッテルは、F1を引退する可能性とともに、すでに2021年の移籍先として3つのチームの名前が挙げられている。フェラーリがセバスチャン・ベッテルのチーム離脱を正式に発表する前から、ルノーもしくはマクラーレンが移籍先となる可能性が報じられていた。特にマクラーレンのF1チーム代表はかつてBMWザウバーで仕事をしたことのある同じドイツ人のアンドレアス・ザイドルが務めている。
だが、元F1ドライバーのペドロ・デ・ラ・ロサは「私としては、ベッテルがF1を続けるならば、メルセデスとでなければならないのはかなり明らかなことだ」と語る。ドイツの自動車メーカーにとって、ドイツ人ドライバーであるセバスチャン・ベッテルの起用はマーケティング的に理に適っているはずだ。興味深いことに、セバスチャン・ベッテルのフェラーリF1離脱ニュースが公式に発表されるとすぐに、メルセデスF1チームのボスであるトト・ヴォルフはベッテルが「F1チームにとっての財産」になると表現した。「将来に目を向けると、我々の最初の忠誠心は現在のメルセデスドライバーにあるが、当然、この状況を考慮に入れなければならない」とトト・ヴォルフは付け加えた。評論家のマルク・スレールは「マーケティング的にはそれが実現すればベストだろう。私がメルセデスならば、『すぐに彼にオファーを出せ』と言うだろうね」と web.de に語った。しかし、セバスチャン・ベッテルの友人である元F1最高経営責任者のバーニー・エクレストンは、ルノーもしくはマクラーレンへの移動が可能性のある動きだとがんが得ている。「正直なところ、彼がそうするかどうかはわらないが、私ならスーパートップチームではないチームに行き、人々と協力してそのチームを構築しようとするだろう」と Bild に語った。「彼がメルセデスに行かなければならない理由はあまり見当たらない。彼は建設中のチームにとって絶対的な勝利になるだろうし、彼にとってはレッドブルと始めたときのようにまったく新しいことをするのもいいことかもしれない」一方、セバスチャン・ベッテルはF1を引退する可能性が高いと考える人もいる。「彼はコロナ危機によって家で通常の日常生活を経験することができた。そして、おそらく彼は家族ともっと多くの時間を過ごしたいと思うだろう」と元ドライバーのクリスチャン・ダナーは RTL に語った。「マクラーレンやルノーは彼にとって前進とは言えない。当面、彼が再び世界チャンピオンになることはないだろう。今後1~2年そうならないのは確かだと思う。そして、2年後も彼が戦い続けることを望むかどうかはわからない」セバスチャン・ベッテルのかつての所属チームであるレッドブルは、4回のF1ワールドチャンピオンの復帰を繰り返し否定している。「セバスチャンは今、すべてを落ち着いて考え直したいはずだ」とレッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは Auto Bild に語った。「彼は、競技面で興味深いオファーを受け取った場合にのみ、レースに復帰するだろう。残念ながら、レッドブルではそうする準備はできていない」「マックス・フェルスタッペンにはすでにワールドチャンピオンになる可能性がある。そして、我々の育成プログラムには、進歩し、向上しているアレックス・アルボンというドライバーがいる」