マックス・フェルスタッペンはF1シンガポールGPで2位フィニッシュを果たしたものの、終盤にはチームメイトの角田裕毅に対して苛立ちをあらわにした。残り8周、ランド・ノリスとの激しい2位争いの最中、周回遅れとなっていた角田裕毅に対し「今すぐどかせろ!」と無線で叫ぶ場面があった。夏休み明け4戦連続でトップ2を維持するフェルスタッペンとは対照的に、角田裕毅は12位に終わり、レッドブル加入後6度目の周回遅れを喫した。チーム内の明暗が再び際立つ週末となった。
マックス・フェルスタッペンは日曜のF1シンガポールGPで2位に入り、夏休み以降の好調を維持した。一方、チームメイトの角田裕毅は12位でフィニッシュした。フェルスタッペンはサマーブレイク以降の4戦すべてでトップ2に入り、合計86ポイントを獲得している。一方の角田裕毅の得点は10ポイントにとどまる。16戦をともに戦った両者のポイント差は、フェルスタッペン237対角田裕毅17と、驚くほどの開きがついている。角田裕毅がQ3に進出したのはこの間わずか6回であるのに対し、世界王者は100%の進出率を維持している。角田裕毅はレッドブル加入後、6度も周回遅れを経験している。レース終盤、フェルスタッペンは角田裕毅を周回遅れにした。これがレッドブル加入後6度目の青旗提示だった。フェルスタッペン「角田をどかせてくれ」残り8周ほどの時点でフェルスタッペンはランド・ノリスとの激しい2位争いを繰り広げていた。ノリスはタイヤの状態で優位に立っており、フェルスタッペンには大きなプレッシャーがかかっていた。この状況でフェルスタッペンは無線で「角田をどかせてくれ」とチームに訴えた。マリーナベイ市街地ではオーバーテイクが難しいため、前方のトラフィックが数少ないチャンスを左右する要因のひとつだった。角田裕毅は青旗を無視したわけではなかったが、フェルスタッペンは明らかに乱気流の影響を受けていると感じていた。角田裕毅は減速する際、ノリスをブロックしないよう両者を同時に先行させたが、その際フェルスタッペンには一瞬DRSの恩恵を与えていた。その時のジャンピエロ・ランビアーゼ(レースエンジニア)との無線のやり取りは次の通り。ランビアーゼ:「前方はユウキ」フェルスタッペン:「ノリスとのギャップは?聞こえてる?」フェルスタッペン:「ユウキをどかせてくれ、今すぐ!」ランビアーゼ:「検討中だ、マックス」ランド・ノリスの“異例の見解”:「角田はフェルスタッペンに悪影響を与えている」ドイツのジャーナリストによると、角田裕毅はシンガポールでの不振を受け、2026年のF1グリッドに残らない可能性が高いという。報道では、レッドブルはアメリカ/メキシコのダブルヘッダー期間(10月18〜20日)中に来季のドライバーラインナップを決定するとされており、今回のシンガポールは角田裕毅にとって数少ないアピールの機会だった。角田裕毅は現在、昇格が確実視されるアイザック・ハジャーの影響で、レッドブルではなくレーシングブルズのシートを争っているとみられており、キャリアとしては後退を意味する。一方ノリスは、「角田はフェルスタッペンのレベルを引き上げる刺激になっていない」と語った。つまり、フェルスタッペンはチームメイトにポイントを脅かされる心配がなく、その点でタイトル争い中の自分とオスカー・ピアストリの関係とは対照的だという。Source: F1 Oversteer