レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、母国オランダGPで2位表彰台を獲得した。スタート直後からマクラーレン勢に挑んだが、ターン2で大きくスライドする場面もあり、以降はペース不足に苦しみながらも冷静に走り切った。マクラーレンの速さに屈したものの、ザントフォールトを埋め尽くしたオレンジアーミーの前で結果を残し、今季の戦いにおいて貴重なポイントを積み上げた。
「簡単じゃなかった。スタートで全力を尽くして前に出ようとしたけど、ターン2で危ない瞬間があった。そこからは自分のレースに集中した。マクラーレンの方が速かったけど、ランドの不運で少し救われた面もある。それでもここで2位に立てたのは大きな成果だ」とフェルスタッペンは振り返った。スタート直後のバトルについては次のように説明している。「最初は悪くなかった。ターン1で外側を狙って、そのままターン2にも仕掛けた。でもコースの外側には砂が多くて、ソフトタイヤでも無理だった。ターン3で大きく横に滑ったけど、なんとか持ちこたえた」決勝のペースについては不満も隠さなかった。「予選は良かったけど、決勝はやっぱりペースがなかった。僕らは1周の速さよりもレース全体でタイヤの挙動に苦労している。それが今日も明らかだった。結局、前を見るよりも後ろからの攻撃を抑えるレースになった」戦略についても言及した。「ソフト2回は金曜から決めていたプランだった。それが一番良かった。セーフティカーで全員がタイヤ交換をしたけど、計画通りだ」さらに、初表彰台を獲得したチームメイトのアイザック・ハジャーを称えた。「新人でこのクルマに乗るのは簡単じゃない。彼がここで表彰台を取ったのは完全にふさわしいことだ。週末全体で素晴らしかったし、レースも立派だった。チームも今シーズンずっと良い仕事をしているし、彼がその成果を仕上げた」会見ではユーモアも交えた。「ハジャーが将来レッドブルに昇格したら?」という質問には「ひどいことになるね。冗談だよ」と笑いを誘った。ハジャーも「マックスの隣には行きたくない。彼が嫌いだから(笑)」と即座に返し、会場は大きな笑いに包まれた。また、2021年の激闘を例に「こうした週末をどう切り替えるか?」と問われると、フェルスタッペンは冷静に答えた。「自分でコントロールできないこともある。だからハードワークを続けて勝つことを目指すしかない。チームメイトとの戦いは難しいけど、まだレースは多い。流れは変えられるし、結果は時間が示す」