2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第3戦 ラリー・メキシコの競技2日目デイ2が3月9日(金)にメキシコのレオンを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヤリスWRC #8号車)が総合3位につけた。デイ1で総合4位だったヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#7号車)、総合5位だったエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(#9号車)は、共にリタイアとなったが、チームはサービスパークでクルマを修復し、明日のデイ3に再出走する予定。
ラリー・メキシコのデイ2は、メキシコらしい風景が広がる山岳地帯や荒野のグラベル(未舗装路)ステージが主舞台となった。SSは3本のショートステージを含む計9本で、その合計距離は155.15km。気温は午前中最初のSSがスタートする頃にはかなり上昇し、クルマと選手にとって非常に厳しいコンディションでの戦いになった。オット・タナックは、午前中の序盤では総合5位につけていたが、その後ペースと順位を高めていき、SS8から3連続でベストタイムを記録。1位と11秒差の総合3位でデイ2を終えた。ヤリ-マティ・ラトバラはSS8終了時点で総合7位につけていたが、オルタネーターのトラブルによりリタイア。今回がラリー・メキシコ初出場だったエサペッカ・ラッピは、SS7でコースオフしリタイア。チームはサービスパークで2台の修復を行ない、デイ3での再出走を目指す。競技3日目となる3月10日(土)のデイ3は、レオンのサービスパークを中心に9本のSSが行われる。SS11、12、13およびその再走ステージであるSS14、15、16は、いずれも山岳丘陵地帯を舞台とするグラベルステージ。そのうちSS13/16の「エル・ブリンコ」は、終盤にビッグジャンプが控えるラリー・メキシコの名物ステージで。また、夕方にはクローズドサーキットで2.30kmのスーパーSSが2本、サービスパーク近くの特設コースで1.11kmのショートSSが1本行なわれる。9本のSSの合計距離は140.35km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は340.55kmとなる。トミ・マキネン(チーム代表)オットは今日、本当に素晴らしい仕事をしました。難しいコンデイションでしたが非常にクレバーに戦い、クルマの性能をフルに引き出したと思います。5番手スタートという出走順での今日の結果を考えれば、より後方からのスタートとなる明日はさらなる期待が持てます。ヤリ-マティのクルマにトラブルが起きてしまったことは残念ですが、明日は再出走できると思いますので、2番手スタートではありますが、選手権ポイントの獲得は十分に可能だと思います。このタフなイベントに初めて出場したエサペッカは、大変な1日でした。しかし明日の再出走に向けてクルマもドライバーも良い状態にあるので、明日はより多くの経験を積むことができるはずです。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)今日、最初のSSをスタートした時点でクルマはとても良いフィーリングでした。しかし、その後エンジンの温度が上がり始めました。温度をコントロールすることは可能でしたが、パフォーマンスには影響が出てしまいました。温度に気をとられ、運転に集中することができませんでした。その後、日中のサービスでチームが問題の解決に尽力してくれたお陰で、午後は状況が良くなりました。それだけに、オルタネーターにトラブルが発生しリタイアせざるを得なかったのは残念です。明日、再出走すれば何ポイントか獲得できる可能性があるので、諦めずに戦い続けたいと思います。オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)全体的には良い1日でした。このクルマでグラベルラリーを戦うのは初めてだったので、学ばなくてはならない新しいことが沢山ありました。暑さでエンジンの温度がかなり高くなったので、午前中はできるだけ上がらないように調整しながら走りました。しかし日中のサービスでチームが素晴らしい仕事をしてくれたので、午後はかなり状況が改善され、思い切って攻めることができました。自分よりも上位の選手と比べると出走順はやや不利でしたが、何とか彼らに大きく離されずにすみました。今日は良い1日となったので、明日もきっとうまく行くはずです。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)非常に困難な1日でした。今朝はとても残念な結果となり、午後は不必要なミスをしてしまいました。90度の左コーナーで進入ラインを見誤り、その結果ワイドに滑ってしまいコースから外れたのです。クルマにはそれほど大きなダメージはなかったのですが、コースに復帰することはできませんでした。今日はあまりポジティブではない1日でしたが、明日は状況が良くなることを期待しています。ラリー・メキシコ デイ2の結果1 ダニ・ソルド/カルロス・デル・バリオ (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 1h47m55.4s2 セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ (シトロエン C3 WRC) +7.2s3 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +11.0s4 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) +25.0s5 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +30.2s6 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +31.7s7 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +02m01.9s8 ポントゥス・ティディマンド/ヨナス・アンダーソン(シュコダ ファビア R5)+05m05.6s9 ガス・グリーンスミス/クレイグ・パリー (フォード フィエスタ R5) +08m13.0s10 ペドロ・へラー/パブロ・オルモス (フォード フィエスタ R5) +12m33.8s12 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +15m06.1s18 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +29m18.4s
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