2018年 FIA 世界ラリー選手権 (WRC) 第2戦 ラリー・スウェーデンの競技3日目デイ3が2月17日(土)にスウェーデンのトルシュビーを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #9号車)が総合6位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(#7号車)が総合7位と、それぞれ前日よりもひとつ順位を上げた。また、オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(#8号車)は総合9位につけ、ヤリスWRCは全車が最終日デイ4に駒を進めた。
ラリー・スウェーデンのデイ3は、森林地帯を中心に合計距離120.31kmの8本のSS(スペシャルステージ)が行なわれた。前日、不利な出走順により大幅にタイムロスしたタナックは、コンディションが比較的良かった午前中のSSで、2本のベストタイムと1本のセカンドベストタイムを記録。また、ラトバラも2、3番手のタイムを刻み、本来のパフォーマンスを発揮した。しかし、午後の再走SSでは前日と同じように直前にヒストリックカーの走行があったためコンディションが悪化。その後、WRカーの走行が増えるほど路面の状態は改善されていったため、出走順が後方の選手が有利な状況だった。そのため、出走順がはやめだったタナックとラトバラはタイムが伸びなかったが、それでもラトバラは前日よりもひとつ上の総合7位でデイ3を走りきった。タナックは午後2本目のSS13でスロー走行の前走車を抜かす際、接触があり大きくタイムロスした。しかし、その後SS15で今大会5回目のSSトップタイムをマークするなど、速さを示した。WRカーでのラリー・スウェーデン出場は今回初めてのラッピは、安定して5位前後のSSタイムを刻み続け、SS10で3番手タイムを、SS16では2番手タイムを記録。デイ2よりもひとつ順位を上げ、総合6位でデイ3を走破した。競技4日目、ラリー最終日となる2月18日(日)のデイ4は、トルシュビーのサービスパークを中心に3本のSSが行われる。リケナス1,2(SS17/SS18)は2017年にラトバラと当時他のチームのドライバーだったタナックが優勝をかけて激しい首位戦いを展開したラリー・スウェーデンの名物ステージ。そして、ラリーの最後を飾るトルシュビー2(SS19)は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。3本のSSの合計距離は51.94km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は203.21kmとなる。トミ・マキネン(チーム代表)路面コンディションの影響により、今日も本当のパフォーマンスを発揮することができませんでした。午前中は良かったのですが、午後の再走SSが始まる前にヒストリックカーの走行があるため、午後はコンディションが変わるだろうと予想していました。そして、実際その通りになってしまったのです。大量の積雪と、その他いくつかの要因によって、選手権で上位につける選手たちが不利な戦いを強いられているのは残念です。とても不運な状況だと言わざるを得ません。しかし、我々の選手は全員良い走りをしていると思います。エサペッカは安定して良いタイムを記録し、順位をさらに上げることも可能だと思います。また、路面のコンディションが良ければ、最終SSのパワーステージで我々は多くのポイントを獲得することもできるはずです。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #7号車)今朝はうまく行きました。良い感じで走ることができ、楽しんでドライブしました。しかし、午後はクルマが思うように動きませんでした。フロントのデファレンシャルが正確に作動せず多くのタイムを失いました。しかし、サービスでトランスミッションを交換したので、明日は大丈夫だと思います。きっと自信を持ってSSに臨むことができるはずなので、パワーステージではポイントを獲得するチャンスも訪れるはずです。オット・タナック(ヤリスWRC #8号車)全体的にペースはとても良く、昨日よりも楽しんで走ることができました。午前中は一貫して十分なグリップが感じられ、このラリー本来のコースコンディションで走ることができました。クルマはあのような路面では完璧で、とても良いフィーリングでした。しかし、午後は予想通りトリッキーなコンディションとなり、昨日と似たような状況でしたが、いくつかのクルマが我々の前に走っていたので、多少のラインが刻まれていました。明日は自分たちのベストを尽くし、パワーステージで何ができるのかを考えるつもりです。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #9号車)良い1日でした。昨日と同じようなペースを保ち、大部分のSSで5位以内のタイムを出せるようにコントロールしましたが、それがうまく行き非常に安定した走りをできました。サービスではクルマに少し変更を施しましたが、それが奏功し轍(わだち)が刻まれた道でも安定して走ることができました。1台、2台とクルマが走るごとに路面はクリーンになっていったので、自分としてはあれ以上良いタイムを出すことはできなかったと思います。マッズ・オストベルグ選手との5位争いが続いていますが、もちろん明日は彼を抜かしたいと思っています。ラリー・スウェーデン デイ3の結果1 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) 2h23m23.8s2 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +22.7s3 アンドレアス・ミケルセン/アンダース・ジーガー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +32.0s4 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +48.6s5 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) +56.8s6 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +1m05.8s7 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +2m03.3s8 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +2m20.5s9 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) +3m41.3s10 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +4m24.9s
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