8月19日(土)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイチェランドの競技3日目デイ3がドイツ西部のボスタルジーを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合5位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合7位につけた。また、クルマを修復しデイ3で再出走を果たしたエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)は、総合22位に順位を回復した。
ラリー・ドイチェランドのデイ3は青空の下でスタート。ラリーの名物であるバウムホールダー軍事演習場内でのステージ「アリーナ・パンツァープラッテ」および「パンツァープラッテ」には大勢の観客が集まり終日ラリーを楽しんだ。パンツァープラッテは非常に手強いステージとして知られ、過去に多くの選手がクラッシュでリタイアを余儀なくされた難コースである。更に、全長41.97kmと今大会最長であり、ただ速く走るだけでなく、タイヤのマネージメント能力も重要となる。その1本目、SS10でハンニネンはベストタイムを記録し、ヤリスWRCのターマック(舗装路)でのパフォーマンスを証明。ハンニネンはSS13で4位に順位を上げた。しかし、パンツァープラッテの再走ステージとなったSS15では、何かしらの衝撃でダンパーが破損。ハンニネンはその後の2本のSSをそのままの状態で走らなければならずタイムをロスしたが、4位と4.2秒差の5位でデイ3を締めくくった。また、SS15ではラトバラとラッピがパンクによるタイヤ交換で大幅にタイムロスしたが、ラトバラはその後SS16でセカンドベストタイムを、SS17ではベストタイムを記録し、良い形で1日を終えた。競技4日目最終日となる8月20日(日)のデイ4は、ボスタルジーのサービスパークを中心に、4本のSSが行われる。そのうちSS19の再走ステージとなるSS21「ザンクト・ヴェンデルナー・ラント-2」は、トップ5タイムを刻んだ選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられるパワーステージに指定されている。4本のSSの合計距離は51.94km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は228.50kmとなっている。トミ・マキネン(チーム代表)良いことも悪いことも起きた、大変な1日でした。ユホはパンツァープラッテをはじめとするSSで素晴らしい走りをし、信じられないようなパフォーマンスを見せてくれました。午後はダンパーのトラブルでやや遅れをとりましたが、それでも4位の選手との差は小さいので明日は面白い戦いになるでしょう。また、今日はヤリ-マティも良いタイムを刻みました。我々のクルマはターマックでの経験がまだ充分ではありませんが、どの部分を改善すればさらに良くなるのかは理解しているので、引き続き改善を続けていきたいと思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)午前中はミスをしたり、タイムが上がらなかったりと、なかなかうまく行きませんでした。午後はかなり攻めて走ったのですが、残念ながらパンクで大きくタイムを失ってしまいました。それでもパフォーマンス自体は悪くなく、午後は速さもありました。明日は、今日の午後の良いフィーリングを保って走れるように頑張ります。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)午前中のパンツァープラッテのSSを走り終え、他の選手と比べて自分のタイムがどれぐらい良いのか分からなかったので、ファステストタイムだったと知り本当に嬉しかったです。そして、午前中のSSは全体的にとても良好でした。午後のパンツァープラッテではダンパーが破損してしまいましたが、それを除けばクルマは本当に良かったと思います。明日はエルフィン・エバンス選手との4位争いとなります。前戦のラリー・フィンランドでは同じような状況で彼に負けましたが、今回はできれば勝ちたいですね。エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)今日はうまく行かない1日でした。何とか速く走ろうとベストを尽くし、アクセル全開で走ったのですが、なぜかあまり良いタイムが出ませんでした。今晩サービスでクルマにいくつか改善を施すので、明日はきっとタイムも良くなると思います。ゆっくり休み、明日に備えます。関連:【WRC】 ラリー・ドイチェランド 3日目:オット・タナクが首位をキープ
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