8月18日(金)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第10戦ラリー・ドイチェランドの競技2日目デイ2がドイツ西部のボスタルジーを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合6位、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC #10号車)が総合8位につけた。なお、SS6終了時点で総合6位だったエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(ヤリスWRC #12号車)は、SS7でコースアウトによりマシンにダメージを受けストップ。チームはサービスパ...
ラリー・ドイチェランドのデイ2は、時々小雨が降る曇り空の下で競技が始まった。午前中のSSはコースの所々がウェットとなり、多くの選手がコースオフを喫した。そして午後のSSでは雨足が強まり、ターマック(舗装路)のコースは非常に滑りやすいコンディションとなった。しかし、ハンニネンは安定した走りでドイツの濡れたターマックを駆け抜け、チーム内最上位の総合6位でデイ2を走破。ラトバラはSS4終了時点で総合5位につけていたが、SS5でクルマに点火系のトラブルが起こりタイムを失った。それでも総合8位で1日を締めくくり、明日のデイ3に期待を繋いだ。競技3日目となる8月19日(土)のデイ3は、ボスタルジーのサービスパークを中心に、9本のSSが行われる。デイ3のコースでもっとも注目されるのは、バウムホールダーの軍事演習場内が舞台となる「パンツァープラッテ」のステージ。SS10と、その再走ステージとなるSS15は全長41.97kmと今大会最長であり、非常に難易度の高いSSとして知られている。9本のSSの合計距離は146.67km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は439.80kmとなっている。トミ・マキネン (チーム代表)今日は天気が悪く、選手にとっては難しい1日でした。このようなコンディションではミスが起こりやすく、途中まで良い走りをしていたエサペッカがクラッシュしてしまったのは残念です。ヤリ-マティのクルマに起こったトラブルは恐らく点火系だと思いますが、さらなる精査が必要です。ユホは、このラリーでの経験が充分ではないにも関わらず、素晴らしい走りをしました。本日のような走行条件では、とにかくクレバーに戦わなければなりません。明日は重要な1日なので、我々にとって良い展開となるよう願っています。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC #10号車)今朝のステージは乾いた部分と湿った部分が混ざり、タイヤのグリップレベルが常に変化する難しい路面でした。しかしクルマのフィーリングはとても良く安定した走りをできていたので、サービスでセッティングを微調整すればさらに走りが良くなるはずだと期待していました。しかし、SS5を前に点火系にトラブルが起こってしまいました。サービスで問題は解決されましたが、強い雨によりコース上が水で覆われ、泥が広がった結果、午後は良いフィーリングが失われてしまいました。少しでも順位を上げるためにも明日は重要な一日となります。ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)良い1日になりました。午前中雨はそれほど強くなかったのですが、それでも道はかなり滑りやすく、あるコーナーでコースを外れてブドウ畑の中に突っ込み、クルマのフロント部にダメージを受けてしまいました。その後も走り続けることができたのはラッキーだったといえます。午後は雨が強くなったのでやや慎重に走りすぎたと思いますが、少し順位を上げることができました。このラリーに出るのは数年ぶりで、ステージを良く知らないため、今以上に攻めた走りをするのは難しいと思います。ミスをしやすいとても難しいコースですが、クルマに関しては本当に満足しています。エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC #12号車)左、右と曲がるコーナーで、イン側だけでなくコース上にも多くの泥がありました。コーナーへの進入スピードが高すぎたためにクルマがスライドし、コーナー出口の壁に当たってサスペンションにダメージを負ってしまいました。そのため、今日は競技続行を諦めなくてはなりませんでした。それまではとても上手く走れていたので残念です。このような天候でのタイヤ選択は簡単ではありませんでしたが、それでも良いタイムを記録することができました。明日はきっと再出走できると思うので、可能な限り長い距離を走り、経験値を高めたいと思います。関連:【WRC】 ラリー・ドイチェランド 2日目:オット・タナクが総合首位
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