WEC第7戦富士6時間レースの公式予選が富士スピードウェイで行われ、雨と霧が徐々に増すという難コンディションの中、僅差の予選アタックが繰り広げられた。TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRIDは、中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがアタックした#8号車が2人の平均タイムがライバルの2台に僅か0.2秒及ばず3番手。小林可夢偉とホセ・マリア・ロペスの#7号車は4番手となり、明日の決勝レースは2列目グリッドからスタートを切ることとなった。
FIA 世界耐久選手権(WEC) 富士6時間レースの公式予選は、天候悪化の予測で、予定を35分早めて午後2時25分から20分間にわたって行われた。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、僅差で3番手、4番手となり、残念ながら昨年のポールポジション獲得の再現はならなかった。予選順位は、2人のドライバーがタイムアタックした平均値で決まる。TOYOTA GAZOO Racingは#7号車を小林可夢偉とホセ・マリア・ロペスが、#8号車は中嶋一貴とセバスチャン・ブエミがタイムアタックを担当した。予定を35分早めて開始されたものの、予選が始まる寸前に雨が落ち始め、その後は霧が出て視界も悪化した。条件が悪くなる中、TOYOTA GAZOO Racingは#8号車がまず中嶋の手でアタック、その後ブエミが引き継いでタイムアタックを行った。#8号車は、ポールポジション獲得も十分視野に入る好ペースだったが、中嶋のアタックラップ中後半で、他車に走行ラインを阻まれるハプニングがあり、期待したタイムには届かなかった。次のブエミのアタック時にも同様に走行ラインを阻まれることとなり、結局、二人のタイムは1分35秒355で、3番手グリッド。このタイムはポールポジションから0秒195遅れだった。#7号車は、午前中の練習走行から雨のセッティングが決まらず、タイヤとのマッチングも上手く行かなかったこともあってペースが上がらず、小林とロペスの平均タイムは1分36秒630となり、ポールポジションから1秒以上離されての4番手グリッドであった。TOYOTA GAZOO Racingは、この残念な予選結果から気持ちを切り替えて、明日の決勝レースで2台のTS050 HYBRIDは全力で首位争いへと挑む。特に#8号車の仕上がりは良く、富士スピードウェイにおけるWEC富士の5勝目を狙う。TS050 HYBRID #7号車:(小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)公式練習第3回目: 4番手 (1分36秒881), 28周公式予選 4番手 (平均1分36秒630)TS050 HYBRID #8号車:(中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン)公式練習第3回目: 1番手 (1分35秒414), 28周公式予選 3番手 (平均1分35秒355)小林可夢偉 (TS050 HYBRID #7号車):我々にとっては、あまり良い予選にはなりませんでした。上を狙えると思っていたので、少しがっかりです。今日午前中の公式練習走行から思うようにタイムが上がらなかったので、今日のこの問題の解決し、気持ち良く走れるようにセットアップを見直さなければなりません。まずは、データーを見直して何が起きていたのか検証します。ホセ・マリア・ロペス (TS050 HYBRID #7号車):順調な予選セッションではありませんでした。最前列でのスタートを目指していましたが、天候がめまぐるしく変わり、なかなか難しいコンディションでした。調子は悪くないと思うのですが、タイヤ選択が合っていなかったのでしょうか?ミスなくアタックしたつもりだったのですが、タイムはそれほど良くありませんでした。問題点をあぶり出し、明日までに解決する必要があります。問題は解決出来ることと思いますが、今日の#8号車とのタイム差は残念です。中嶋一貴 (TS050 HYBRID #8号車):僅差の予選セッションでした。私のアタック中、コース上の混雑に阻まれてタイムをロスしてしまいました。ポールポジションを獲得出来ると思っていただけに残念ですが、これもレースです。明日はベストを尽くし、母国のファンの皆様へ勝利をもたらすべく全力で戦います。セバスチャン・ブエミ (TS050 HYBRID #8号車):とても悔しい結果になってしまいました。ポールポジションが狙えるペースでアタックしていましたが、タイヤがベストの状況だったラップで他の車両に阻まれてしまい、ポール獲得は叶いませんでした。今日の我々は最速だったと思いますが、その証を見せることが出来ず悔しさが残ります。しかし、明日は間違いなくトップ争いが出来ると思いますので、気持ちを入れ替えて臨みます。関連:【WEC】 富士6時間レース 予選:ポルシェ 2号車がポールポジション