トヨタは、WEC 第7戦 上海6時間レースの予選でポールポジションと3番手グリッドから決勝レースのスタートを切ることとなった。昨年の上海ラウンドを制しているTS030 HYBRID #7のアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールが、わずか0.089秒差ながらライバルを上回り、予選トップタイムをマークした。
アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミとステファン・サラザンのTS030 HYBRID #8も、公式練習での力強いパフォーマンスを維持したままポールポジション争いを展開。ブエミとサラザンのアタックで3番手グリッドとなった。今季のWECシリーズにおける予選システムは、2人のドライバーがそれぞれ最低2周のアタックを行い、各ドライバーの最速2ラップ、計4ラップの平均で争われる。 今週の上海ラウンドは全てのスケジュールが2日間にまとめられての実施となるため、本日8日(金)は2時間ずつ2回の公式練習走行に続いて予選が行われるという忙しいスケジュールとなった。 午前8時からの公式練習第1回目では、#7はラピエールのマークしたタイムで4番手。#8はブエミのタイムで2番手につけた。 正午からの公式練習第2回目は、2度の赤旗中断に見舞われ、セッションは20分ほど延長。セッション終了のチェッカーフラッグが振られた時点では、#7と#8はそれぞれ3番手、2番手につけていたが、アウディの#1がペナルティを受けタイムが抹消されたことで、TS030 HYBRIDが2台揃ってタイムシートのトップ2を占めることとなった。 明日9日(土)の決勝レースは、現地時間午前11時(日本時間正午)に6時間の長い戦いの幕が切られる。 TS030 HYBRID #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール)公式練習第1回目:4番手(1分48秒566)44周公式練習第2回目:2番手(1分49秒549)49周予選:1番手(平均1分48秒013) アレックス・ブルツ #7: ここ上海のWECでは、僕自身去年に続いて2度目のポールポジション獲得になった。ポールポジション獲得率100パーセントは良い気分だ。今日は最初から好調で、3周走ったがいずれのラップも満足いくものだった。予選でもミスは全くなく、レースに向けて気分は高揚している。 ニコラス・ラピエール #7: 予選アタックもロングランもクルマは最高だった。予選の序盤にアレックスが好タイムを出してくれたのが効いた。最高の仕事をしてくれたよ。明日のレースも上手くいくはずだが、タイヤのマネージメントを上手くやる必要がある。クルマは好調だ。通常、我々は予選より決勝レースの方が得意だから、明日は必ず上手く行くと思う。 TS030 HYBRID #8:(アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ/ステファン・サラザン)公式練習第1回目:2番手(1分47秒849)46周公式練習第2回目:1番手(1分49秒302)48周予選:3番手(平均1分48秒694) アンソニー・デビッドソン #8: 予選前の公式練習では、2セッション共にクルマのバランスは最高の状態だった。しかし、公式練習第2回目では、路面温度の上昇に伴ってグリップが急激に低下した。そのグリップを取り戻すために少々無理をしなければならなかった。予選で起こったことは別として、レースに向けてクルマは良い状態なので、流れは良いと思う。 セバスチャン・ブエミ #8: チームメイトの#7によるポールポジション獲得はチームにとって良いことだ。我々の予選3番手という結果には少し不満が残るが、チームの総合的なパフォーマンスには満足しているので、レースでは良い成績を得られるように頑張りたい。 ステファン・サラザン #8: ちょっと難しい予選だった。最初のタイムアタックで思うようなタイムを出せなかった。フロントタイヤをロックさせてしまい、クルマもアンダーステア気味だったので思い切り攻められなかった。#7がポールポジションを獲得したのはチームにとって最高のことで、祝福したい。明日のレースは6時間の長丁場。最後まで走り切って良い成績に繋げたい。
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