2018年 FIA 世界ラリー選手権(WRC) 第13戦 ラリー・オーストラリアの競技2日目デイ2が11月17日(土)に東海岸のコフスハーバーを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのオット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組 (ヤリスWRC 8号車)が首位に浮上した。また、ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ組(ヤリスWRC 7号車)は総合2位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(9号車)は総合5位にポジションを上げ、ヤリスWRCは全車がトップ5に入った。
ラリー・オーストラリアのデイ2は、コフスハーバーのサービスパークを中心に、5本のステージを各2回走行。SS12/16「ラレー」と、SS17/18「デスティネーション・ニューサウスウェールズ」以外は、すべてコフスハーバー南側のグラベル(未舗装路)ステージが舞台となった。森林地帯と農場地帯に広がるグラベルステージは、全体的に滑りやすいルーズグラベルに覆われた。加えてドライコンディションとなった事で、後方からの出走となるデイ1上位の選手達にとっては、かなり有利な路面コンディションとなった。デイ1総合3位のラトバラ、総合5位のタナックは、午前中の3本のステージが終わった時点でそれぞれ総合1位、総合2位にポジションをアップ。午後のSS14ではドライバーズタイトル獲得のチャンスがあるタナックが首位に立ち、ラトバラが総合2位となった。首位でデイ2を終えたタナックは、全10ステージのうち6ステージでベストタイムを記録するなど1日を通してスピードがあり、優勝に大きく近づいた。一方、タナックと僅差の首位争いを続けたラトバラは、総合2位でデイ2をフィニッシュ。最後のスーパーSSでは突然の強い降雨により大幅にタイムを失ったが、それでも依然総合3位の選手に対し4.4秒差をつけている。また、デイ1総合6位のラッピは、SS15でベストタイムを記録するなど好調を維持し、前日よりもひとつポジションを上げた。総合4位の選手との差は3.8秒と小さいため、明日のデイ3ではさらなるポジションアップを目指す。競技3日目、最終日となる11月18日(日)のデイ3は、サービスパークの北側で3本のグラベルステージを各2回走行する。そのうちSS19/22「コランバ」とSS20/23「サファイア」は新しいステージだが、過去の大会で使用された「ブッカ」のステージと多くの部分が重なる。また、SS21/24「ウェディングベルズ18」は、スタート後の最初のセクションが、デイ1のSS1/4「オラーラ・イースト」と重なっている。なお、ウェディングベルズ18の2回目の走行となるSS24は、トップ5タイムを記録した選手に対しボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。6本のSSの合計距離は83.96km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は222.39kmとなる。トミ・マキネン(チーム代表)非常に良い形で1日を終える事ができました。特に大きな問題もなく、素晴らしい日だったと思います。最後のスーパーSSのコンディションは皆にとって公平ではありませんでしたが、幸運にも大きな影響は受けませんでした。我々の3人のドライバーは良くやってくれましたし、明日どう戦うべきかも理解しているはずです。このような形でシーズンを終える事ができたら、とても素晴らしいと思います。ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC 7号車)午前中は本当に良かったと思います。クルマはとても素晴らしく、ドライビングを楽しんで少し順位を上げる事ができました。午後も初めは良かったのですが、恐らくタイヤに対する負荷が強過ぎたからだと思いますが、タイヤがかなり摩耗してしまいました。そのためペースを緩めなくてはならず、タイムが落ちていってしまいました。また、スーパーSSではアンラッキーなコンディションでの走行となりました。それでも、以前総合2位につけていますし、この順位を最後まで保つ事がマニュファクチャラーズ選手権にとっては本当に重要です。また、良いフィーリングでシーズンを終えるのは、自分にとっても大切な事です。オット・タナック (ヤリスWRC 8号車)とても良い1日でした。今朝は本来のリズムを取り戻しクルマのフィーリングも良かったので、少し攻めた走りをしてタイムを挽回しました。そして午後も攻めの走りを続け、後方の選手に対するマージンをさらに拡大する事ができました。明日は少々トリッキーなステージがあり、また天気も安定しないようなので、簡単には行かないかもしれません。とはいえ、現時点では全てが正しい方向に進んでいますし、あらゆる状況をコントロールできていると思います。エサペッカ・ラッピ (ヤリスWRC 9号車)今日は良い仕事をできたと思います。自分の前と後ろにいる選手とはタイム差が大きくついていたので、少し孤立した感じがしました。また、激しく攻める必要もなかったため、集中力を保つのは簡単ではありませんでした。午後2本目のステージで少しペースを緩めたところ、すぐにミスをしてしまいました。そこで、やはり攻めるべきだと決心したところ、次のステージではベストタイムを記録し、総合4位の選手との差を詰める事ができました。明日は、クルマをフィニッシュに運ぶ事が最大の目標です。ラリー・オーストラリア デイ2の結果1 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (トヨタ ヤリスWRC) 2h07m52.0s2 ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC) +21.9s3 ヘイデン・パッドン/セバスチャン・マーシャル (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +26.3s4 マッズ・オストベルグ/トシュテン・エリクソン (シトロエン C3 WRC) +46.6s5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC) +50.4s6 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +1m44.8s7 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +2m04.6s8 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20 クーペ WRC) +2m35.2s9 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ WRC) +2m49.0s10 クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン (シトロエン C3 WRC) +6m26.8s
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