8月27日(土)、28日(日)の両日、三重県北部、鈴鹿市に位置する鈴鹿サーキットで、SUPER GT第5戦「45th International SUZUKA 1000km」が開催される。伝統のレース「鈴鹿1000km」は夏の一大レースとして長い歴史を持つ、SUPER GT最長の1000kmレース。通常の300kmレースの3倍、春の富士500kmレースの倍というロングレースは、真夏の厳しいコンディションの下で、文字通りの耐久レースとして、およそ6時間にわたる熱い戦いが繰り広げられる。
今大会はレース距離が長いだけでなく、入賞時の獲得ポイントも通常のレースよりも多く得られるため、タイトル争いにおいても重要な一戦となる。今季からの変更点として、ピットインは最低5回行うことが義務づけられた。昨年までは、燃費走行での4回ピット(5スティント)とハイペースでの5回ピット(6スティント)と作戦が分かれたが、今年は全車が最低5回ピットを行わなくてはならない。車両、ドライバーだけでなく、チームの総合力も一層問われるこの耐久レースで、LEXUS RC Fは新規定となった2014年以来2連勝を飾っており、3連勝を目指して臨む。チャレンジングでドライバーにも人気の高い国際サーキット鈴鹿サーキットは言わずと知れた日本を代表する国際サーキットの一つ。F1日本グランプリや二輪の8時間耐久レース開催など、長い伝統を持ち、世界的にも有名なサーキットだ。シリーズでの鈴鹿戦は、2010年まで年2回行われていたが、2011年より夏の長距離戦のみの開催。伝統のコースで、数多くの名勝負が繰り広げられてきた。世界的に見ても珍しい、立体交差を持ち8の字状に周回するコースは、前半がS字コーナーなどのテクニカルセクション、後半はバックストレートから超高速コーナーの130Rへと続くハイスピードセクションとを併せ持つ、チャレンジングなレイアウトでドライバーの人気も高い。1周5.807kmは、日本のサーキットでは最長。シーズンも後半戦突入。2連勝中「鈴鹿1000km」でのLEXUS RC F勢の活躍に期待シリーズ最長距離で争われ、チームの総合力も問われる鈴鹿1000kmレースで、LEXUS RC Fは2014年、2015年と連勝を飾っている。両レース共に勝ったのはトムスの36号車。2014年はポール・トゥ・ウィン、2015年は9番手スタートから追い上げての勝利を挙げた。昨年勝利の一端を担った伊藤大輔と、昨年の全日本F3チャンピオンであるニック・キャシディのコンビによるau TOM'S RC F 36号車は、今季最高位が4位と苦戦を強いられているが、その分ウェイトハンデも軽いため、3年連続勝利への期待も高まる。ウェイトハンデの面では、やはり今季不本意なレースが続いている立川 祐路/石浦 宏明組ZENT CERUMO RC F 38号車も外せない。昨年は同じコンビで36号車に続く2位に入っており、間違いなく上位争いに加わってくるだろう。ウェイトハンデは重いものの期待がかかるのがヘイキ・コバライネン/平手 晃平組 DENSO KOBELCO SARD RC F 39号車と、ジェームス・ロシター/平川 亮組 KeePer TOM'S RC F 37号車。共に今季表彰台2回を獲得しており、その勢いで今大会も活躍を期待したい。特に、37号車のロシターは、2014,2015年の両方で36号車をドライブした2年連続勝者。今季は車番が変わったものの、コンビを組むのは今季ELMS(ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ)にも参戦し既に2勝を挙げ、耐久レースでの経験も積んでいる期待の若手、平川であり、重いウェイトハンデを跳ね返しての走りで魅せてくれそうだ。今季も後半戦に突入した。今大会は第6戦ながら、中止となった第3戦が最終戦もてぎの土曜日に代替戦として行われることが決まっており、残りレースは今大会を含め4戦。今大会最大26ポイント(ポールポジションボーナス含む)、終盤の3戦はそれぞれ21ポイントずつ獲得出来るため、まだまだどのチームにもタイトル獲得のチャンスは残っている。LEXUS RC F勢は得意な鈴鹿で今季初勝利を目指すと共に、後半戦での逆襲の狼煙を上げられるか、注目の一戦となるだろう。
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