トロロッソ・ホンダの2019年の2つ目のF1シートを獲得するのは誰なのかに注目が集まっている。トロロッソ・ホンダは、2019年にレッドブル・レーシングに昇格するピエール・ガスリーの後任として、かつてドライバーを務めたダニール・クブアトの復帰を発表しているが、現在ブレンドン・ハートレーが座るシートには異なるドライバーが収まることになるのは間違いないと考えられている。
ロバート・クビサも潜在的なドライバー候補に挙げられていたが、先週「トロロッソに行くことは絶対にないだろう」と語っており、今週末のF1アブダビGPでウィリアムズの2019年のレースドライバーを務めることが発表されるとも報じられている。また、今年のヨーロッパF3選手権を制したミック・シューマッハも候補に挙げられているが、2019年はART Grand PrixからF2に参戦することが確実だとされている。これまで候補に挙げられているのが育成ドライバーを務めるダニエル・ティクトゥム。今年マカオGPを制したティクトゥムだが、F1参戦に必要なライセンスポイントが35点しか獲得できておらず、冬の間にウインターシリーズに参戦して残りの5点獲得を目指すとされている。しかし、ヨーロッパF3選手権のシーズン後半戦での失速もあり、レッドブル首脳陣はまだダニエル・ティクトゥムのF1昇格は時期尚早だと考えており、2019年は日本でスーパーフォーミュラに参戦すると考えられている。スーパーフォーミュラはFacebookページで海外向けに「我々はこの若い才能がシリーズにフル参戦する来シーズンにスーパーフォーミュラファンを楽しませてくれると確信している」と投稿している。もう一人の候補として挙げられているのがアレクサンダー・アルボンだ。かつてレッドブルのジュニアプログラムに参戦していたアルボンは、レッドブルのオーナーであるディトリッヒ・マテシッツのタイのパートナーの支援を確保したとされ、レッドブルは日産から契約を買い取る方向で協議を進めているとされている。しかし、その交渉は失敗に終わったとも報じられている。フォーミュラEは、2019年の公式エントリーリストを発表したが、アレクサンダー・アルボンは日産e.damsのドライバーとして記載されたままとなっている。そこで新たに浮上したのがホンダと強い繋がりのある山本尚貴だ。山本尚貴は今年スーパーフォーミュラとSUPER GTという国内レースで2冠を達成しており、F1スーパーライセンス取得に必要な40点のスーパーライセンスポイントを獲得している。元F1ドライバーのジェンソン・バトンのチームメイトとしてSUPER GTのタイトルを獲得したことで海外メディアも山本尚貴に注目している。今年で30歳となる山本尚貴は、年齢的にはニコ・ヒュルケンベルグ(31歳)、ダニエル・リカルド(29歳)、バルテリ・ボッタス(29歳)といったF1ではベテラン勢のドライバーと近い。結婚して子供が生まれたばかりという環境にある山本尚貴だが、日本人ドライバーのF1参戦に期待がかかる。