アウディ ジャパンは、新型Audi R8 LMSでSUPER GTのGT300クラスに挑戦するカスタマー(プライベート)チームを支援している。5月3日(水)、5月4日(木)、富士スピードウェイ(静岡県 1周4,563m)で2017 AUTOBACS SUPER GT第2戦となる「FUJI GT 500km RACE」が開催された。今大会には、新型Audi R8 LMSを擁する#21 Audi Team Hitotsuyama(アウディ チーム ヒトツヤマ)と、#26 Team TAISAN SARD(チーム タイサン サード)の2チームが参戦。
ゴールデンウィーク中の開催ということもあり、また両日とも好天に恵まれ、予選34,100人、決勝58,000人、延べ92,100人もの大観衆が富士スピードウェイを訪れた。Audi Team Hitotsuyamaは、今シーズンよりリチャード・ライアンに加えて、昨年までトップカテゴリーのGT500クラスに参戦し、GT300クラスはもとよりGT500クラスでもチャンピオン経験をもつ柳田真孝が加入。予選ではタイヤの選択に苦労しながらも、リチャード・ライアンがQ1をクリアしQ2へ進出、最終的に予選13位を獲得。決勝レースも快晴のもと、14時10分にドライコンディションでスタートした。気温の上昇を見越してハードタイヤを選択し、第1スティントはリチャード・ライアンが担当。タイヤをいたわりながら冷静に37周を走り切り、第2スティントの柳田真孝へとドライバー交替。柳田真孝は気温が落ち着いてきた後半にさすがの速さをみせるなど安定して36周をラップし、最終スティントをリチャード・ライアンに託す。ソフトタイヤを選択した最終スティントではリチャード・ライアンは、最終ラップ直前まで自己ベストを叩き出す気合の走りをみせ、一度は落ちた順位を14位まであげレースを終えた。一方Audi R8 LMS で2年目の参戦となるTeam TAISAN SARDは、今シーズンより昨年のGT500クラスのチャンピオンチームであるSARDの野田英樹監督をチームへ招聘。さらにドライバーラインナップも山田真之亮とジェイク・パーソンという共に20代の若手コンビでの挑戦となる。予選はマイナートラブルをリカバーしきれず、26位で終えた。決勝の第1スティントは山田真之亮が担当。前半、順調にラップを重ねるもタイヤトラブルに見舞われ緊急ピットイン。これにより周回遅れとなってしまいました。第2スティントは、ジェイク・パーソンへとドライバー交替。想定より早いドライバー交替により42周を走行したが、安定したラップで時おり上位に匹敵するタイムを刻み、今年SUPER GT初参戦ながらも可能性を感じさせる速さをみせた。そして最終スティントはふたたび山田真之亮がドライブ。後半は順調にラップタイムをあげ、21位で完走を果たした。一ツ山亮次 (Audi Team Hitotsuyama チーム代表)「レースでは予選、そして決勝の天候や500kmという長いレース距離を見越してレース毎にタイヤの選択を行います。今回は第1スティントのリチャード選手、第2スティントの柳田真孝ともにハードタイヤで走行したのですが、想定した気温とうまく合わずタイムが伸び悩みました。最終スティントは柳田真孝の助言もあり、また今後のテストも兼ねてソフトタイヤで走行したのですが、その戦略がうまくはまりタイム的にもトップチームと遜色ない戦闘力があることがわかりました。チームのムードも良好ですし、最終スティントの勢いを継続して、2週間後に控えた次戦ではかならず挽回したいと思います」リチャード・ライアン「いくつかの小さなトラブルによって、予選では順位をあげることができませんでした。決勝の最終スティントでは次につながるようないい走りをしたいという思いから、ひたすらプッシュし続けました。最終ラップ直前までベストタイムを更新できましたが、改善の余地はあるし、まだまだその性能には満足していません。新型Audi R8 LMSにはもっと速く走ることができるポテンシャルがあると感じています。次のオートポリスは昨年の震災で走れなかったサーキットだけに、またレースをできることがうれしいですし、Audi R8 LMSにとっても相性のよいテクニカルなコースなのでぜひ期待していてください」柳田真孝「クルマのバランスはすごくいいのですが、今回は選択したハードタイヤのグリップ力が低くてそれをうまく使いきれませんでした。結果としてリチャード選手が最終スティントで選んだソフトタイヤが良かったのですが、その選択ミスで大きなタイムロスに繋がってしまったことが本当に悔やまれます。ただしいいデータが取れたと思いますので、チームとタイヤメーカーと一緒になり、さらにコミュニケーションをとって、挑戦していきたい。いまのSUPER GTはすごい開発合戦が行われていて、もっともっとチャレンジしていかないと勝てない。この富士では、これまで以上にチームやアウディのファンがたくさんいてくださることを感じましたし、次も大好きなサーキットです。チャンピオン争いのためにも死ぬ気で頑張ります」野田英樹 (Team TAISAN SARD チーム監督)「今週はフリー走行、予選、決勝とすべてでトラブルがでて、悪い流れを断ちきれないまま残念な結果となってしまいました。皆様の期待に応えられずに申し訳ない気持ちです。ただマシンのセットアップ自体は少しずつ良くなってきていますし、レース中のラップタイムも安定してきており、Audi R8 LMSのポテンシャルの高さは十分に感じています。ただ、ドライバー2人はまだ若く経験が浅いだけに、現状で勝ちを狙えるほどこのレースは甘いものではありませんし、チーム全体として強くしていかなければいけないと思っています。オートポリスはさらに上を目指していきますので応援をお願いします」山田真之亮「マシンの状態は悪くなかったのですが、予選も決勝でも経験不足によるミスをしてしまい、残念な結果になってしまいました。ただし、周回遅れになっても、そのままトップチームについていけるレースペースで走り続けられましたし、今回のような気温であればさらに柔らかいタイヤが使えそうだというデータも得ることができました。オートポリスは一昨年のFIA-F4で優勝した、とても相性がいいサーキットでもありますし、今日のミスはオートポリスで必ずとりかえしたいと思います」ジェイク・パーソン「今週は富士スピードウェイということもあり、たくさんのファンがきてくれてとてもエキサイティングなレースでした。今回のレースはタイヤの選択が難しくてラップタイムはそれほどよくありませんでしたが、Audi R8 LMSはハイスピードセクションで安定しているし、直線でも速い。次のオートポリスは初めて走るトラックですが、しっかりと事前に研究してレースに臨みたいと思...
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