2021年のスーパーフォーミュラ 第6戦の予選が、10月16日(土)にツインリンクもてぎで行われ、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が自身初ポールポジションを獲得した。気温20℃、路面温度24℃。うっすらと霧雨が舞うコンディションのもとで、AグループのQ1が始まったのは、午後1時35分。このセッションは10分間で行われ、上位7台がQ2に駒を進めることになる。
セッションが始まると、阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。平川亮(carenex TEAM IMPUL)、山下健太(KONDO RACING)、小林可夢偉(KCMG)、大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)がすぐにコースイン。この中で、最初からニュータイヤを装着していたのが、可夢偉と大嶋だった。その他のドライバーはユーズドタイヤを装着しており、アウトラップでマシンの状態を確認すると、すぐにピットイン。ニュータイヤへの交換を行った。一方、大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、中嶋一貴(Kuo VANTELN TEAM TOM’S)、大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)はニュータイヤを着けてピットで待機。セッションの残り時間が7分30秒となったあたりからコースへと入る。それに続いて、タイヤ交換を行なったドライバーたちも続々とコースに入っていった。そして、残り時間が4分を切ったあたりで、まず可夢偉がタイムアタックに入る。セクター1からセクター3まで、最速タイムをマークしていた可夢偉。しかし、可夢偉は90度コーナー立ち上がりで、左リヤタイヤが縁石の外側にわずかにはみ出してしまう。バランスを崩した可夢偉しイン巻きする形でスピン。立体交差下イン側のタイヤバリアにクラッシュしてしまう。これにより、セッションは赤旗中断となった。可夢偉のマシンの回収が終わり、残り時間3分ということでセッションが再開されたのは、午後1時48分。まだ誰もアタックできていなかったため、再開されるとすぐに全車がコースに入り、アウトラップを終えるとすぐにアタックラップへ。ここでトップタイムをマークしたのは、朝のフリー走行で速さを見せていた福住。これに大湯、大津、山下、平川、阪口、一貴が続いた。一方、ここで敗退となってしまったのは大嶋。また赤旗の原因となった可夢偉も残念ながらQ1敗退となっている。5分間のインターバルを終え、BグループのQ1が始まったのは、当初の予定より1分遅れの午後1時56分。このセッションでも、開始から間もなく、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)、野尻智紀(TEAM MUGEN)、国本雄資(KCMG)、松下信治(B-Max Racing Team)、タチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)がコースイン。ユーズドタイヤでマシンの状態を確認するとピットイン。タイヤ交換を行う。一方、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)と宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)はピットで待機。いきなりニュータイヤでアタックする作戦を採った。そして、他のドライバーたちがタイヤ交換しているタイミングで山本がコースイン。宮田がそれに続く。さらにタイヤ交換を終えた組は、松下、国本、野尻、坪井、フェネストラズ、カルデロン、関口の順でコースイン。フロントにスクラブタイヤ、リヤにニュータイヤを装着した牧野が最後にコースに入っている。そこからタイヤを温め、各車がアタックに入ったのは残り時間が2分を切ったあたりから。まずは野尻が1周目のアタックで1分30秒485をマークしてトップに立つ。続いて牧野が1分30秒651をマークして、その時点での2番手。山本が野尻のタイムを上回る1分30秒421、松下がさらにそれを上回る1分30秒093をマーク。しかし、野尻は2周目のアタックで自己ベストをコンマ7秒ほど更新。1分29秒757を叩き出した。その結果、BグループのQ1を危なげなくトップ通過したのは野尻。松下、最後のアタックで1分30秒375までタイムアップした牧野、山本、坪井、関口が続いた。さらに、最後の最後に自己ベストをマークして7番手に滑り込んできたのが国本。国本はそれまで7番手につけていた宮田のタイムを0.039秒上回る1分30秒709をマーク。Q1突破を果たした。これに対して、Q1敗退となったのは宮田。また、復帰戦となるフェネストラズとカルデロンもここで敗退となっている。10分間のインターバルを経て、AグループのQ2が始まったのは、午後2時16分。7分間で行われるこのQ2では、上位4台がQ3に進出することになるが、セッションが始まる頃になると、空からはパラパラと雨が落ち始める。完全に路面がウェットになるほどではなかったが、滑りやすいコンディションが予想された。その中で、ピットロード出口がオープンすると、一貴、阪口、福住、平川、大湯、山下、大津の順ですぐに全車がスリックタイヤでコースイン。この中で、大湯だけは最初からニュータイヤを装着していた。アウトラップから滑る路面に苦心している各ドライバー。アウトラップのS字では、山下が大湯をオーバーテイク。計測1周目の1コーナーでは阪口が一貴をオーバーテイクするなど、アタックに向けてのポジション取りも見られた。そんな中、セッション開始から3分というところで、コントロールラインではウェット宣言のボードが提示される。それとほぼ同時に、山下と大湯がピットイン。ウェットタイヤへの交換を行って大湯、山下の順でコースに戻った。スリック組では、まず阪口が1分59秒705、一貴が2分03秒779というタイムを刻む。やはり全くタイムが伸びない。これとほぼ同時に、平川がピットイン。残り時間が2分余りというギリギリの所でウェットタイヤに交換してコースに出た。一方、ウェットに交換した大湯はアタック1周目から1分51秒623と、スリック組を大きく上回ってきた。スリックでアタックを続けていた阪口は、翌周1分53秒195まで伸ばしてくるが、この時点でも大湯には届かなかった。対する大湯は翌周1分43秒366までタイムアップ。山下も1分44秒011までタイムを伸ばしてくる。そしてチェッカーが出されたところで、平川がわずか1周のアタックで1分51秒872をマーク。この時点では大湯、山下に次ぐ3番手に滑り込んでくる。しかし、スリックで粘り続けた阪口が最後に1分47秒416をマークして3番手に浮上。大湯は最後のアタックで1分42秒318、山下は1分41秒478とさらにタイムを伸ばした。そして、最後の最後にチェッカーを受けたスリック組の大津が、1分51秒211までタイムアップし4番手に浮上。結果、山下、大湯、阪口、大津までがQ3進出を...
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