佐藤琢磨が、アムリン・アグリから参戦したフォーミュラE開幕戦・北京の決勝レースを振り返った。鈴木亜久里と佐藤琢磨というスーパーアグリでF1を戦ったタッグが再び復活。元スーパーアグリのスタッフとともに挑んだフォーミュラE開幕戦だったが、序盤にマシントラブルでコース上にストップ。なんとかレースに復帰し、マシンを交換してレース後半に挑んだ佐藤琢磨だったが、最終ラップで再びストップし、リタイアという結果に終わった。
「最初のクルマもスタート直後は順調で、エネルギーのターゲットも十分にいい感じだったので、最後の方で結構プッシュできるかなと思っていたんですけど、本当に突然、止まってしまって、クルマを一度電源落として、再起動して、何度かやってて、でも、なかなかモーターが回ってくれなかったんで、一回はマーシャルに押し戻されちゃったんですけど、しばらく経って再起動したら動き出したので、戻って、そのラップも数周で止まっちゃたので、これはもう本当にクルマちょっとおかしいなと思って、戻ってきてクルマを変えて、後半を走りました。ただ、またファイナルラップで同じように止まってしまったので、ちょっと原因不明というか、僕はちょっとわからなかったので、これからエンジニアが見ていくと思います」と佐藤琢磨はマシントラブルについて述べた。フォーミュラEのレースについて佐藤琢磨は「楽しかったですよ。うん。楽しかった」とコメント。「そうですね、スタートは結構いい感じで外側からクルマを抜いて、でも、2コーナーのところで本当に前が詰まってしまって、あわや接触みたいな感じだったんですけど、うまくそれも逃れて。その後はちょっとこう着状態になってしまって、無理すれば抜けたんですけど、エネルギーをあんまり使いすぎたくなかったので、後半にむけてセーブという感じて。そのあたりのエネルギーマネジメントとあとは同じようなマップで走っているときのクルマと並んだときの『あとちょっと、あとちょっと』みたいなね。結構ブレーキングで思い切って入って、横向いたりしながらも、止めて抜いたときなんてのは凄く面白かったし、そのあたりはパワーソースを電気ということで使ってますけども、非常にエキサイティングなレースだったんじゃないかなと。あと、走ってて僕自身も今日はトラブルを受けてしまいましたけど、何台かトラブルもあったみたいだし、あと最後のクラッシュすごく心配ですけど、とりあえずは無事開幕戦を終えることができて、ちょっとアムリン・アグリ・チームとしては、ファンの皆さんに思い切った走りをみせられなかったのは残念でしたけど、僕自身は非常にチームと一緒に一丸となって挑戦できたのは楽しかったです」フォーミュラEの印象について質問された佐藤琢磨は「非常に華やかな雰囲気のなかで、初戦としては非常に出来としては良かったと思うんですね。お客さんもきっと楽しんでくれたと思いますし、オーガナイゼーションでもう少し良くできるところはいくつかありますけども、少なくともオントラック上でのレースはかなりエキサイティングだったんじゃないかなと思います」とコメント。「僕自身もトラブルを抜きにすれば、非常に楽しかったですし、久しぶりの元スーパーアグリとメンバーと一緒に僕としては最初のチャレンジを踏み出せたので、そこはすごく良かったと思います」今回、アムリン・アグリから参戦した佐藤琢磨だが、参戦は今回限りのもので、次戦以降は出場しないことを明かした」「貴重な夕方の時間に全国ネットでテレビ朝日さんが放送してくれたおかげで、本当にみなさんの応援を受けて走ることができました。今日は残念ながらトラブルに泣かされてしまいましたが、アムリン・アグリは非常に可能性を秘めたすごくいいチームだと思うので、次戦以降は僕自身のスケジュール上、出れないんですけども、精一杯応援していきたいですし、また機会があれば、一緒にレースをしたいと思っていますので、これからもフォーミュラEとアムリン・アグリ・チームを応援してください」