2018年のF1世界選手権 第9戦 オーストリアGPの決勝が7月1日(日)にレッドブル・リンクで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がチームの母国グランプリで嬉しい今季初優勝。2位はキミ・ライコネン、3位にはセバスチャン・ベッテルが続き、フェラーリがダブル表彰台を獲得した。トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーが11位で惜しくもポイント圏外。ブレンドン・ハートレーはマシントラブルによりリタイアでレースを終えた。
F1史上初となる3連戦の2戦目の舞台はオーストリアのシュピールベルクに位置するレッドブル・リンク。その名の通りレッドブルが所有する4.318kmのサーキットはコーナー数が10しかなく、エンジンの全開率が5割と高い。また、海抜700mの場所にあることで空気が薄いため、ターボへの負担、そして冷却という点でパワーユニットへの負担が非常に大きい。ピレリは、今回のF1オーストリアGPにソフト(黄)、スーパーソフト(赤)、ウルトラソフト(紫)の3種類のコンパウンドを持ち込んでいる。レースでは2種類上のタイヤ使用義務があり、ソフトとスーパーソフトのどちらか1つをレース中に必ず使用しなければならない。前日の予選ではバルテリ・ボッタスがチームメイトのルイス・ハミルトンを0.019秒差で上回ってポールポジションを獲得。メルセデスがフロントローを独占している。日曜日のシュピールベルクは概ね晴れ。これまでの週末で最も高い気温23℃、路面温度43℃と前日よりも10度近く上昇。現地時間15時10分に71周のレースのフォーメーションラップが開始された。スタートでは2番グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)が首位を奪取。ポールポジションスタートのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は一旦4番手まで順位を落とすが2番手まで順位を取り戻す。だが、メルセデスに不運が。2番手を走行中のバルテリ・ボッタスがハイドロ系のトラブルでリタイア。これにより導入されたバーチャルセーフティカー中にメルセデスはトップを走行しているルイス・ハミルトンをピットに入れないというミスを犯す。これにより、2番手につけたマックス・フェルスタッペンが事実上の首位となる。ハミルトンがピットに入って首位に浮上したマックス・フェルスタッペンは、他のドライバーと同様にタイヤのブリスターに苦しみながらもトップでチェッカー。レッドブルのお膝元レッドブル・リンクで今季初勝利。自身4勝目。2位はキミ・ライコネン、3位にはセバスチャン・ベッテルが続き、フェラーリがダブル表彰台を獲得。セバスチャン・ベッテルはチャンピオンシップで1ポイント差で首位に浮上した。コンストラクターズ選手権でもフェラーリがメルセデスを10ポイント上回って首位に浮上した。4位にはロマン・グロージャンが今季初ポイント。5位にもケビン・マグヌッセンが続き、大量22ポイントを加算した。6位はセルジオ・ペレス、7位はエステバン・オコンが続き、フォース・インディアがダブル入賞。8位にはピットレーンからスタートしたマクラーレンのフェルナンド・アロンソが続き、9位はシャルル・ルクレール、10位はマーカス・エリクソンとザウバーもダブル入賞を果たした。メルセデスはルイス・ハミルトンもリタイアを喫してまさかのダブルリタイア。ハミルトンのリタイアは2016年のマレーシアGP以来となる34レースぶり。2018年 第9戦 F1オーストリアGP 決勝 結果順位Noドライバーチーム133マックス・フェルスタッペンレッドブル26キミ・ライコネンフェラーリ35セバスチャン・ベッテルフェラーリ48ロマン・グロージャンハース520ケビン・マグヌッセンハース631エステバン・オコンフォース・インディア711セルジオ・ペレスフォース・インディア814フェルナンド・アロンソマクラーレン916シャルル・ルクレールザウバー109マーカス・エリクソンザウバー1110ピエール・ガスリートロロッソ・ホンダ1255カルロス・サインツルノー1318ランス・ストロールウィリアムズ1435セルゲイ・シロトキンウィリアムズ152ストフェル・バンドーンマクラーレン 44ルイス・ハミルトンメルセデス 28ブレンドン・ハートレートロロッソ・ホンダ 3ダニエル・リカルドレッドブル 77バルテリ・ボッタスメルセデス 27ニコ・ヒュルケンベルグルノー【レース展開】トップ10では、フェラーリとレッドブルの4台がスーパーソフトでスタート。それ以降では、ランス・ストロール(ウィリアムズ)がウルトラソフト、マーカス・エリクソン(ザウバー)がソフト、それ以外は新品のスーパーソフトを選択した。スタートでは2番手グリッドのルイス・ハミルトン(メルセデス)が首位に奪取。ポールポジションのバルテリ・ボッタス(メルセデス)は一時4番手まで順位を落とすが、1周目が終わるまでに2番手まで取り戻す。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、4番手にはキミ・ライコネン(フェラーリ)が続く。後方ではストフェル・バンドーン(マクラーレン)がピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)の追突。フロントウイングを壊したバンドーンはフロントウイングを壊してピットに入る。また、シャルル・ルクレール(ザウバー)はコースアウトを喫して17番手まで順位を落とす。8周目にはストフェル・バンドーンが早くも周回遅れに。ルイス・ハミルトンがファステストラップを連発して2番手のボッタスとの差を広げていく。12周目。9番手を走行していたニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)がマシンから白煙を上げる。ターボの故障と見られ、マシン後方からは炎が上がり、リタイアとなった。14周目には2番手を走行していたバルテリ・ボッタスがスローダウン。ハイドロ系のトラブルと見られ、ギアボックスが機能しなくなり、コース脇にマシンを停めてリタイア。ここでバーチャルセーフティカーが導入される。ここでレッドブル、フェラーリ、ロマン・グロージャン(ハース)を含めて続々とピットイン。ほとんどのドライバーがソフトタイヤに交換して1ストップで走り切る作戦。一方、上位勢ではルイス・ハミルトン、ケビン・マグヌッセン(ハース)、セルジオ・ペレス(フォース・インディア)といったドライバーがステイアウト。トロロッソ・ホンダは、ピエール・ガスリーがピットイン、ブレンドン・ハートレーがステイアウトを選んでいる。20周目。ダニエル・リカルド(レッドブル)がキミ・ライコネンを抜いて3番手に浮上。実質的にマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドの1-2体制。メルセデスは無線でルイス・ハミルトンにステイアウトはチームのミスであることを伝えている。25周目。トップを走行して...
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