フランス経済財務相のブルーノ・ル・メアは、新型コロナウイルス危機の結果として、ルノーが“消滅”する可能性があると認めた。この状況でルノーはF1からの撤退は避けられないとの見方が強まっている。先週、ルノーの15%の株式を保有する最大株主であるフランス政府は、50億ユーロの融資をしてルノーの救済に動くと報じられた。
しかし、ブルーノ・ル・メア経済財務相は“ルノーの戦略がどのようなものかを知るまで”はこの融資は認められないと Europe 1 に語った。ブルーノ・ル・メアは、ルノーが“深刻な財政難”にあることを認め、「ルノーは消滅する可能性がある。そうだ、消滅する可能性がある。大きな産業が失われるかもしれない。これははっきりとさせておきたい」と語った。「新型コロナウイルスによる経済危機に際し国民に真実を伝えなければならず、ルノーの経営状態がどれほど深刻かを隠すつもりはない」ルノーは5月27日(水)に記者会見を予定しており、F1撤退を含めた厳しいリストラ計画が発表されると噂されている。だが、ルノーF1のチーム代表であるシリル・アビテブールはF1撤退の噂を否定。F1は2021年の予算上限を1億7500万ドルから1億4500万ドルに引き下げ、2023年までに1億3500万ドルに引き下げることを決定したが、ルノーF1もその最新の議論に参加している。フランス人F1ドライバーのピエール・ガスリーは「そのニュースはフォローしている。自動車業界の状況は厳しいけど、ルノーがF1を継続することを願っている」と語った。「ルノーはこのスポーツの歴史の大きな部分を占めてきた」とアルファタウリ・ホンダF1のドライバーであるピエール・ガスリーは付け加えた。「フランス人、そして、F1のファンとして、彼らがF1を継続して、タイトルを争うのを見たいと思っている」ルノーは、近年の販売不振に新型コロナウイルスによる影響が追い打ちをかけていて、販売台数の下落率は拡大している。こうした事態を受け、フランス国内の4つの工場を閉鎖するとの報道も出ている。ブルーノ・ル・メールは、筆頭株主として危機感を訴え、雇用を守るようルノー側にプレッシャーをかけた可能性がある。フランス政府は国内の工場で新たに電気自動車を生産するよう求めてろい、5月27日の記者会見で発表されるルノー・日産・三菱の3社連合の戦略プランが注目が集まっている。
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