FIA(国際自動車連盟)は、レーシング・ポイントF1チームによるルノーのF1マシンのブレーキバイアスシステムの違法性についての異議申し立てを受け、ルノーのF1マシンのパーツを押収し、調査を開始した。F1日本GPの決勝レース後、レーシングポイントは、ルノーの“プリセットラップディスタンスディペンデントブレーキバイアスアジャストメントシステム”が違法であるとの異議が申し立てを行い、両チームの代表者がスチュワードに召集された。
スチュワードはこの異議申し立てを受け入れ、調査を進めるためにダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグのマシンのECU(電子制御装置)とステアリングホイールを押収した。FIAは、この問題について「カーナンバー3と27に搭載されたプリセットラップディスタンスディペンデントブレーキバイアスアジャストメントシステムの違法性に関してレーシングポイントからルノーに対する異議申し立てを受け、スチュワードは両チームの代表者、FIA技術部門の代表者から聴取を行った」と声明で発表。「スチュワードはこの異議申し立てが国際スポーティングコード第13条に定められた要件をすべて満たしており、許容されるものと判断した。この点に関してはルノーのチーム代表者も合意がしている」「FIA技術部門の代表者は、詳細な分析を実施するためにカーナンバー3と27のFIA ECUとステアリングホイールを差し押さえ、押収するよう命られた。また、FIA技術部門の代表者は、ハードウエア、ソフトウエア及びそれに関連するデータの詳細分析を実施するよう指示され、完了次第、異議申し立てで説明されている潜在的な技術違反が確認された場合は、その評価を含めた報告書をスチュワードに提出する」 「評価を実施するにあたり、FIA技術部門の代表者はスチュワードの元で外部の技術支援を受けることを許可されている。FIA技術部門の代表者は、この報告書の提出日が想定でき次第、今回の異議申し立てを評価するための次回の会議日程を調整できるようスチュワードの代表者に連絡する」ルノーF1チームも「チームの代表者が鈴鹿のレーススチュワードと会談したが、レーシング・ポイントF1チームによって用意された12ページに及ぶ関連書類が複雑であることから、後日に会議の場が設けられることになり、日程は後程決定される。ルノーとしての立場を弁護するため、この期間を使用して詳細な事例を準備していく」 F1日本GPでは、ダニエル・リカルドが6位、ニコ・ヒュルケンベルグが10位に分類されたが、異議申し立ての結果が出るまでは暫定リザルト扱いとなっている。
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