2026年F1新レギュレーション対応に向け、レッドブルF1とそのパワートレイン部門であるレッドブル・フォード・パワートレインズは、Hexagonの先進計測技術を採用したことを発表した。史上最大級のテクニカルルール刷新を前に、高精度計測が新世代1.6L V6ターボハイブリッドパワーユニット開発を支える。今回の取り組みでは、設計から製造、検証、トラックサイドでの改良に至るまで、計測技術が中核を担う。2026年型マシン「RB22」には、レッドブル初の内製パワーユニットが搭載される予定だ。
2026年F1新レギュレーション対応と内製PUプロジェクト2026年F1では、車体構造、空力、エネルギー回生システム、パワーユニット仕様が大幅に刷新される。運動性能、競争力、安全性、サステナビリティ向上を目的に、すべてのマシンが再設計される。こうした変革に対応するため、レッドブル・フォード・パワートレインズは2021年、ミルトン・キーンズのレッドブル・テクノロジー・キャンパスでF1パワートレインをゼロから開発するプロジェクトを立ち上げた。2023年にはフォードが技術パートナーとして参画し、車体開発を担うレッドブルF1と連携しながら、新たな1.6L V6ターボハイブリッドパワーユニットの開発が進められている。精密製造と品質保証を支える計測基盤レッドブル・フォード・パワートレインズは、Hexagonの超高精度座標測定機「Leitz PMM-C」、次世代スキャナー「Leica Absolute Scanner AS1」、3Dレーザースキャナー、計測ソフトウェアを活用し、製造・試験・組立工程において極めて高い精度での品質保証を実現している。パワートレインの製造・試験・組立に不可欠な精度確保、数千点におよぶパワーユニット部品の反復測定、1シーズン30,000件規模の設計変更に対応するデジタル計測基盤の構築、車体およびエネルギー回生システム部品の外観検査への3Dレーザースキャン活用など、開発全工程を支えている。Hexagonは車体とパワートレイン双方の品質保証を担うテクニカルパートナーとして、開発から実戦投入までを一貫して支援している。テクニカルディレクターの見解「Hexagonと追求する“極限の精度”へのこだわりは、このプロジェクトの成功に不可欠でした」とレッドブル・フォード・パワートレインズのテクニカルディレクターであるベン・ホジキンソンは述べた。「すべてをゼロから作り上げる挑戦において、Hexagonの計測技術は必要な公差・品質を確実に実現してくれました。我々は常に1ミリ秒を削り取る戦いを続けています。Hexagonはその戦いを支える最良のパートナーです。」「レッドブル・フォード・パワートレインズと初のパワートレイン開発を共にできたことを誇りに思います」とHexagon Portable Metrology Divisionプレジデントのエマニュエル・ヴィクルンドは述べた。「パワートレインは極めて厳しい環境下で設計され、ついにトラックで真価を発揮する準備が整いました。F1は常に止まることなく進化します。Hexagonは今後も、精度とスピードが求められるレッドブルF1チームの挑戦を支え続けます。」2026年F1は、電動化比率拡大やエネルギーマネジメント強化など大きな技術転換期を迎える。その裏側では、ミクロン単位の精度が勝敗を左右する要素となる。レッドブルF1の内製PUプロジェクトは、計測技術との融合によって実戦フェーズへと歩みを進めている。