角田裕毅が9位入賞で移籍後初ポイントを獲得したことはレッドブルにとっては小さなニュースだった。フェルスタッペンが6位という“危機的状況”に緊急会議が開かれ、アドバイザーであるヘルムート・マルコは、F1バーレーンGPでのチームの週末を象徴する問題を「憂慮すべき」かつ「容認できない」と評した。鈴鹿での英雄的な勝利によって士気を高めたフェルスタッペンだったが、サヒールの照明の下では6位以上に進出できず、その勢いは消え去った。
予選では7番グリッドと振るわず、レッドブルRB21の問題が露呈したことで、フェルスタッペンは2025年にタイトルを防衛できる状態ではないことを認めた。レーストリムのレッドブルのペースが改善しないというフェルスタッペンの懸念は現実のものとなり、ハードコンパウンドでの苦戦により、一時は9位まで順位を下げることとなった。レッドブルの苦悩は、ピットストップの問題がフェルスタッペンとチームメイトの角田裕毅の両方に影響を及ぼし、2人ともリリースが遅れたことでさらに悪化した。しかし、フェルスタッペンはミディアムタイヤに交換したことで6位まで挽回し、ダメージを最小限に抑えた。角田裕毅は9位に入ったが、アルピーヌやハースに上回られた。ヘルムート・マルコはレッドブルのマシンが競争力不足であると非難した。 「レッドブルにとって非常に厳しい一日となったことは明らかだ」とマルコは語った。「我々はできるだけ早くマシンのパフォーマンスを取り戻さなければならない。また、ピットストップのような標準的な作業も機能させなければならない。マシンが最速ではなく、ピットストップもうまくいかない。それは受け入れられない」レッドブル、危機的状況について話し合いレッドブルの惨憺たる結果を受け、チームの幹部たちによる緊急会議が開催された。会議にはマルコ、ボスのクリスチャン・ホーナー、テクニカルディレクターのピエール・ワシェが参加した。マルコは、レッドブルにはチームのRB21パッケージに内在する本質的な限界を克服するためのアップデートが準備されていると明かした。バーレーンでのレッドブルの低迷についてどの程度懸念しているかと尋ねられたマルコは「非常に憂慮している。我々は競争力がないことを知っているし、今後数戦で投入されるパーツが改善をもたらしてくれることを期待している」と答えた。「問題はたくさんある。主な問題はバランスとグリップだ。そして、そのうちのひとつがブレーキの問題につながった。そして、ピットストップのような通常の作業がうまくいかないので、次から次へと問題が起こる」