レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、F1フランスグランプリ終盤のバーチャルセーフティカー(VSC)のリスタートでジョージ・ラッセル(メルセデス)に抜かれたセルジオ・ペレスが十分な警戒を怠っていたとして非難した。セルジオ・ペレスとジョージ・ラッセルは、コース上にストップした周冠宇(アルファロメオ)をマーシャルがクリアできるようにVSCが配備されたレース終盤に3位を争っていた。
VSCが終わりに近づくと、ジョージ・ラッセルはセルジオ・ペレスの後ろで臨戦態勢を取り、ペレスよりも早くスロットルに乗り、ターン14の直前でペレスをオーバーテイクした。セルジオ・ペレスもジョージ・ラッセルから順位を取り戻すべく攻撃を仕掛けたが、ラッセルは3位を維持した。ヘルムート・マルコは、セルジオ・ペレスがポジションを失ったことに不満を露わにした。「リスタートでチェコが眠っていたのは非常に残念だ」とヘルムート・マルコはServusTVに語った。「確実だった3位がそこで失われた」セルジオ・ペレスは、VSC期間が終了するタイミングで不意打ちを喰らったことを認めている。「難しい午後だった」とセルジオ・ペレスはSky Sports F1に語った。「まず何より、僕たちは表彰台を獲得できたはずだ。バーチャルセーフティカーで何が起こっているのかは分からない。ターン8の出口ですでに終わっていたけど、実際にはターン15の終わりに終わった。それに巻き込まれた」「そこで何かが起こっていたし、僕はそれに巻き込まれた」VSC期間が終了すると、ドライバーはステアリングホイールにその旨のメッセージを受け取る。このメッセージは、ステアリングホイールのライトパネルが緑色に変わり、レースコンディションが再開するまで10~15秒間続く。しかし、今回、VSCシステムのハードウェアに問題があり、2回目の「VSC終了」メッセージが送信され、最終的にレースが再開された。セルジオ・ペレスはその対応でジョージ・ラッセルに不意を突かれる形となった。