レッドブル・ホンダF1にとってF1カタールGPはリアウイングのDRSフラップに悩まされる週末となっている。フリー走行1回目からレッドブル・ホンダの2台にはDRSオープン時にリアウイングのアッパーエレメントが固定される動いてしまう問題に見舞われた。本来ならば、ドラッグを減少させるためのDRSだが、エレメントが動いてしまうことによってドラッグが発生し、100%の効果は得られない。
レッドブル・ホンダF1は、土曜日のフリー走行3回目のギリギリまでフラップの固定に時間を割いたが、最後にコースに出たマックス・フェルスタッペンのマシンでは修正が確認できなかった。したがって、レッドブル・ホンダF1は、予選に向けてハイダウンフォース仕様のリアウイングに交換を余儀なくされた。このウィングを使用して、レッドブルはストレートで0.23秒を失い、ラップ全体でマックス・フェルスタッペンはルイス・ハミルトに0.455秒の差をつけられた。つまり、レッドブルのウィングレベルの上昇にもかかわらず、メルセデスはコーナーでレッドブルから0.225秒を奪った。詳細に見ると、レッドブルの損失はターン4/5で0.1秒、ターン6で0.1秒、7-10ターンで0.2秒、11-16ターンで0.1秒となる。レッドブルは、メルセデスよりもフロントリミテッドの傾向がある。対照的にメルセデスはリアリミテッドだ。これは全般的に、空力バランスの違いと、コンセプトを最大化するために2台のマシンのセットアップ方法を反映している。ハンガロリングやイスタンブールなどのフロントリミテッドのトラックでは、レッドブルは苦戦する傾向がある。逆にオースティンのようなリアリミテッドのトラックでは、メルセデスは最高の状態ではなかった。初開催となるロサイル・インターナショナル・サーキットは、リアリミテッドだと考えられていたが、実際にはフロントリミテッドであることは明らかだピレリF1の責任者を務めるマリオ・イゾラは「昨日(金曜日)に最初に数字を見たとき、チームが左リアを保護するために彼らのマシンをセットアップしていたことからそう想定していた。だが、実際にはそうではなかった。調べてみると、最も大きな負担をかけているのは実際には左フロントだった」とコメント。「これらのクイックコーナーのいくつかはフロントに多くの負荷をかけるが、トラックにはコーナーでブレーキをかけるポイントがかなりある。これはフロントタイヤに非常に難しいことだ」トラックにラバーが乗るほど、この特性はより極端になり、結果としてメルセデスに向かって移動したように見える。ここでのメルセデスの大きなラップタイムのアドバンテージの半分は、レッドブルよりもバランスが良く、半分は優れたストレートから来ている。