レッドブル・ホンダF1は、メルセデスが優勢だったF1トルコGPでホンダのF1エンジンを搭載するアルファタウリ・ホンダを加えた4台がそれぞれの役割を果たし、マックス・フェルスタッペンが2位表彰台とチャンピオンシップ首位奪還を援護射撃した。イスタンブール・パークで、レッドブル・ホンダはペース面ではメルセデスに歯が立たなかった。予選でマックス・フェルスタッペンは、0.328秒をつけられ、週末を通してルイス・ハミルトンのタイムを上回ることができなかった。
レースでもペース面でそれは変わらなかった。マックス・フェルスタッペンは、優勝したバルテリ・ボッタスに脅威を与えることができなかった。それでも、ライバルであるルイス・ハミルトンが、エンジン交換で10グリッド降格という絶好の機会に最大限のポイントを加算することができた。それには、ホンダF1エンジンを搭載する4台がそれぞれで多くな役割を果たした。まずはアルファタウリ・ホンダF1の角田裕毅。2周目にルイス・ハミルトンの背後に迫られた角田裕毅だったが、そこから5周にわたってハミルトンを抑え、他のホンダF1ドライバーよりも粘りをみせた。その後、スピンを喫して入賞を逃したが、その後のレース展開に重要となった第1のクッションの役割を見事に果たした。第2の矢となったのはアルファタウリ・ホンダはピエール・ガスリー。14周目の攻防ではあっさりと抜かれてしまったが、39周目にピットインして6番手でコースに復帰すると素晴らしいペースを発揮。タイヤ無交換で乗り切ろうとしていたルイス・ハミルトンに脅威を与え、ピットインさせるきっかけと一つとなった。第3の矢はセルジオ・ペレスだ。35周目に後方から迫ってくるルイス・ハミルトンとサイド・バイ・サイドの争いになり、前を行かれても抜き返す力強い走りで順位を死守。36周目にピットインしたマックス・フェルスタッペンが二人の前に出るためのクッション役となった。その後、シャルル・ルクレールをターン12でオーバーテイクして3位表彰台を獲得。ホンダのための限定カラーでダブル表彰台を実現させた。レッドブルF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーも、セルジオ・ペレスの働きを称賛する。「今日のレースの決め手になったのは、チェコのピットインだ。チェコをステイアウトさせてルイスを抑え続けても良かったが、ピットインさせた。なぜなら、ルイスのタイヤが最後まで持つとは思っていなかったからだ」「今日のチェコは素晴らしい仕事をしてくれた。マックスと同じくらいルイスとハードにレースして、ホイール・トゥ・ホイールのバトルを見せてくれた。途中でピットレーンに追いやられてしまったが、そのあとのホームストレートで食らいつき、最後は前に出てくれた。本来ならば、鈴鹿サーキットでF1日本GPが開催されていた週末。日本のファンの想いをのせて、ホンダF1エンジン勢は素晴らしい戦いで感謝の意を示した。