レッドブル・ホンダF1のチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、予選中に異なるエンジンモードを使用する“予選モード”を取り締まるFIA(国際自動車連盟)の動きを支持。“エンジンメーカーにとって健全”なことだと語る。F1スペインGPに先立ち、FIAは予選と決勝でエンジンのパワーをブーストさせる異なるモード、いわゆる“予選モード”を禁止にする旨をチームに伝えた。
当初、F1ベルギーGPから予選モードの禁止が導入される予定だったが、エンジンメーカー、特にメルセデスとホンダF1からの要請によってF1イタリアGPまで実施は延期されている。技術指令の具体的な内容はまだ明かになっていないが、予選とレースとの間に調整できる範囲は大幅に縮小されることになるとみられており、特に予選の重要な局面で大幅なパワーアップを果たしているメルセデス、そして、カスタマーチームのレーシング・ポイントとウィリアムズに大きな影響を与えると考えられている。メルセデスのF1ドライバーであるルイス・ハミルトンは、予選モードの禁止は“僕たちを遅くしようとしている”と主張。一方、予選モードがないとしているフェラーリのシャルル・ルクレールは、ストレートでの差を考えれば、フェラーリにとっては“ポジティブなだけ”だと認めている。レッドブル・ホンダF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、予選モードの禁止はすべてのF1チームが影響を受けることになると示唆しつつも、FIAのイニシアチブはエンジンメーカーにとって“健全”なものだと信じている。「全てのチームに影響を与えるだろう。問題はそれがどれくらいかだ」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「そのような予選モードは、長年にわたってプッシュされ、開発されてきたと思う。例えば、エキゾースト・ブローイングの際は、我々は週末を通して標準的なマップを使わなければならなくなった。それと同様な方法論が採られるだけだと思うし、F1にとって賢明なことだと思う」「様々なモードの開発には必然的に莫大なコストがかかるし、実際、マニュファクチャラーにとって健全なことだと思う。むしろ、それがより僅差で素晴らしいレースを生み出すなら、F1にとってはポジティブなことだ」