ピエール・ガスリーは、アレクサンダー・アルボンにはタイからの巨大なサポートがあるとして、アルボンのレッドブル・ホンダF1残留をほのめかした。F1ハンガリーGPで自己ベストとなる4位入賞を果たしたアレクサンダー・アルボンだが、マックス・フェルスタッペンとのパフォーマンス差は歴然であり、“ナンバー2ドライバ”としても、その実力を疑問視する声もある。
そんな中、2021年のドライバー市場で最も注目を集めているのが、今シーズン限りでフェラーリF1を退団することが決定しているセバスチャン・ベッテルだ。セバスチャン・ベッテルは、現在レーシング・ポイントして知られるアストンマーティンF1と交渉しているとされ、情報筋によると7月末もしくは8月中旬がチームオーナーがローレンス・ストロールからのオファーを受け入れるための最終期限だと伝えられている。レッドブルF1の上層部は繰り返し否定している、セバスチャン・ベッテルのレッドブル復帰の推測は消えることはない。多くの情報筋は、レッドブルのオーナーであるディトリッヒ・マテシッツがセバスチャン・ベッテルの復帰を熱望していると伝えている。ハンガロリンクのパドックでは、セバスチャン・ベッテルがレッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーおよびヘルムート・マルコと会話をしている場面をフランスのテレビ局 Canal Plus がとらえている。「彼ら(フェラーリ)はもう君の名前入りのジャケットさえ着せてくれないのか? それはちょっと厳しすぎるね」とクリスチャン・ホーナーはベッテルに語りかけていたという。その一方で、マックス・フェルスタッペンのチームメイトであるアレクサンダー・アルボンは、特に2020年マシンRB16への対応に苦しんでいる。F1ハンガリーGPの予選後、ジュニア時代からの戦友であるジョージ・ラッセルは、アレクサンダー・アルボンがレッドブル・ホンダF1によって「雑魚のように映ってしまっている」とかばった。マックス・フェルスタッペンはこの発言を聞いて「ジョージ(ラッセル)はチームのことを何も知らない。余計なこと言ってないで、自分とこのマシンと自分のパフォーマンスに集中した方がいい」と吐き捨てた。しかし、一部の人々は、アレクサンダー・アルボンが去年のピエール・ガスリーとまったく同じように苦しんでいると考えている。当事者のピエール・ガスリーは「それについてはあまり言うことはできない」と主張する。「自分に何が起こったのかはわかっているけど、現在、アレックスに何が起こっているのかはわからない」「客観的に状況を評価すれば、マックスは長期契約を結んでいるし、アレックスはタイからの巨大なサポートがある」レッドブルは、アレクサンダー・アルボンの母国タイの創業者一族ユーウィッタヤー家が株式の51%を保有している。一方、今後の去就について質問されたセバスチャン・ベッテルは「自分がまだどのドアを通ることになるかはわからない。正直、それが答えだ」と Sport 1 にコメント。「F1に留まる可能性もあるけど、他の場所でレースをする可能性もある。しばらく、もしきは永遠にさよならを言うことになるかもしれない」