レッドブル・ホンダは、開幕戦での表彰台、オーストリアGPでの優勝とパートナーシップ初年度の好パフォーマンスを発揮。次なる課題は予選での改善 - ポールポジションの獲得となる。レッドブルとホンダF1は、ライバルがエンジンのパフォーマンスを最大にする予選ではホンダのF1エンジンはまだパフォーマンスで遅れをとっていることを認めているが、通常、レースでは予選よりもパフォーマンスを発揮できると自信を持っている。
F1イギリスGPではポールポジションから0.183秒差の4番手タイムだったマックス・フェルスタッペンだが、ターボラグの問題がなければ、自身初のポールポジションも不可能ではなかったと考えている。 昨年、ルノーのF1エンジンを搭載したレッドブルは、F1イギリスGPの予選で0.7秒差をつけられていた。だが、今年はホンダのF1エンジンが進歩を続け、マシンセットアップも洗練されていることで、ストレートでのスピードは低くなったと感じているとマックス・フェルスタッペンは語っている。今年、メルセデスとフェラーリはそれぞれポールポジションを獲得しているが、レッドブル・ホンダはモナコとオーストリアでの3番手が最高成績であり、レッドブルとしては昨年のメキシコGPでダニエル・リカルドがポールポジションを獲得して以来、遠ざかっている。そして、マックス・フェルスタッペンはまだF1でポールポジションを獲得したことはない。マックス・フェルスタッペンはF1イギリスGPの週末に頻繁にターボラグの問題を訴えており、予選ではそれによって0.15~0.2秒を失ってポールポジション争いを逃したと感じていると語っていた。「残念なことに、ラグの問題があり低速コーナーでタイムロスをしてしまったが、ポールポジションとのタイム差は本当にわずかだったので、『すべてパーフェクトだったらポールポジション争いもできたかもしれない』と思うと歯がゆい結果ではある」とマックス・フェルスタッペンはコメント。ターボラグ問題はスロットルを介したマックス・フェルスタッペンの供給がエンジンと合致していないことによる小さなキャリブレーションの問題だと考えられている。通常であれば、ステアリングのエンジン設定の調整によってすぐに解決できる問題であるはずだが、シルバーストンでは解決しなかった。今週、ホンダは徹底的に調査しており、次戦ドイツGPまでに対応できることを目指している。ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、今週HDR Sakuraと現場で分析を継続しており、“どのキャリブレーションを変更する必要があるか、フィーリングや問題を修正するためにどれくらいの変更が必要か”を検討していると語る。「我々はマックスとこの問題について、どのRPM、どこでスロットルを踏み、それがどのように適用され、いつラグを感じたのかなど、詳細について話し合いました」と田辺豊治はコメント。「それから正確な場所を調べました」この問題は信頼性問題のような根本的な問題ではないが、田辺豊治はホンダとして、ドライバー、チームにとっての“技術的、パフォーマンス面、そしてエンジニアリングの面で大きな問題”だと考えていると語った。「故障などの問題ではありません。別の種類の問題です」と田辺豊治はコメント。「ですが、我々は重要な問題だと理解しています」田辺豊治は「予選では他とより大きなギャップがありますし、レースでもまだ遅れをとっています」とコメント。「それは次のステップが予選モードか何かになることを意味します。ですが、それは簡単ではありません」レッドブルのF1チームを務めるクリスチャン・ホーナーは、この問題はシャシー側の改善の結果であり、マックス・フェルスタッペンは以前の“クルマの許容範囲”とは異なる方法でスロットルを適用しているためだと考えている。「マックスがスロットルを適用するスピードの問題にすぎないと思っている」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「これまで見たことがないものだ。なので、ダイナモ上で片付けられることができる種類の問題だ」「ホンダの問題だと思うが、彼らはそれについてかなり自信があるようだ」