レッドブルのモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、ピエール・ガスリーに代えてニコ・ヒュルケンベルグをレッドブル・ホンダのドライバーとして起用することを検討しているとの噂を完全否定した。今年からレッドブル・ホンダに加入したピエール・ガスリーは、最近のレースで改善を示してはいるもののパフォーマンスは期待を下回っており、ドライバーに厳しいレッドブルに所属していることから特にその去就が注目されている。
今年、トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンは好パフォーマンスをみせており、彼らが2020年のドライバー候補に数えられるなら少しは理にかなっているかもしれない。しかし、先週イタリアのメディアは、モナコGPの週末にヘルムート・マルコとニコ・ヒュルケンベルグが最初の交渉を行ったと報道。ニコ・ヒュルケンベルグが経験のある素晴らしいドライバーであることは間違いだろうが、F1デビュー以来、表彰台未登壇という不名誉な記録を更新し続けており、今年はマシントラブルの影響もあって単純な比較は難しいものの、新加入の元レッドブルのドライバーにすでに上回られ始めている。そんななか、ヘルムート・マルコは、ニコ・ヒュルケンベルグ獲得の噂を完全に否定した。「あまりにこじつけな噂だ。私、もしくは我々はそのような噂にこれ以上コメントさえしたくない。完全にナンセンスだ。ガスリーも私に電話をしてきて、彼にもそう言ってある」とコメント。昨年、トロロッソのブレンドン・ハートレーにシート喪失の噂が浮上した際、ヘルムート・マルコは“我々はあらゆる選択肢を評価している”と曖昧な答えをしていたことを考えれば、それは事実かもしれない。しかし、ピエール・ガスリーが6位でファステストラップを狙うようなレースが継続していけば、このような噂はまた勢いを加速させる可能性がある。