レッドブルの総帥ディートリッヒ・マテシッツは、レッドブル・レーシングは2019年から搭載するホンダのエンジンでF1の“頂点”にたどり着けると考えている。マクラーレンとのパートナーシップが3年で崩壊した後、ホンダは今年からレッドブルの姉妹チームであるトロロッソとの新たなパートナーシップを開始。最近のレースでは苦戦を強いられているものの、これまでよりも順調といえるシーズンを過ごしている。
トロロッソとの仕事ぶりを緊密に見守ってきたレッドブル・レーシングは、今シーズン限りでルノーとの12年間に及ぶパートナーシップを終了し、2019年からホンダとのワークスパートナーシップを進めていくことを決断した。ディートリッヒ・マテシッツは、現在搭載するルノーのパワーユニットを“平均以下”だと切り捨てた。「過去数年間、我々はトップ3チームのひとつとして数えられてきた」とディートリッヒ・マテシッツは Welt am Sonntag newspape にコメント。「だが、我々はそれを平均以下のエンジンでなんとか成し遂げてきた」レッドブル・レーシングは、ルノーのエンジンで2010年から2013年にダブルタイトル4連覇という成果を残した。しかし、2014年にF1にV6ターボハイブリッドが導入されるとルノーは出遅れ、さらに2016年にワークスチームを復活させるという決断によって、カスタマーのレッドブル・レーシングとの溝は深まった。レッドブル・レーシングは2015年シーズン限りでルノーとの契約を一旦打ち切ることを決定している。しかし、メルセデスとフェラーリはレッドブル・レーシングへのエンジン供給を拒否。エンジンがなくなったレッドブル・レーシングは、ルノーのエンジンに“タグホイヤー”のバッチをつけて搭載することで決着した。ディートリッヒ・マテシッツは、レッドブル・レーシングにはこれまでルノーのカスタマーエンジンを使用する以外に選択肢がなかったと語る。「フェラーリとメルセデスはどちらもレッドブルが彼らのファクトリーチームよりも速くなる危険性があったので、我々にエンジンを与えなかった」しかし、ホンダのワークスチームとなることでレッドブル・レーシングは自信をもって将来を見据えることができるとディートリッヒ・マテシッツは語る。「我々が抱えている問題に対する解決策は、レッドブルに完全に適合するトップエンジンを開発ための全ての条件を満たしたパートナーと組むことだった。それは逆もまた同様だ」とディートリッヒ・マテシッツはコメント。「目標は頂点にむけて共に旅をしていくことだけだ」
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