レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1イギリスGPでのルノーとフェラーリのF1パワーユニットの“常軌を逸した”スピード差によって、レッドブルのドライバーは“完全に無防備”だったと述べた。F1イギリスGPでは、最後のセーフティカー後のリスタートでフェラーリのキミ・ライコネンがストウでミスをしてコースオフしていたにも関わらず、マックス・フェルスタッペンは終盤の4位争いでライコネンを抑えることができなかった。
それまで、マックス・フェルスタッペンは、ルイールドでフェラーリのアウトサイド走り、コプスで防御することでキミ・ライコネンの攻撃を退けてきたが、最終的にブレーキ・バイ・ワイヤのトラブルでリタイアした。ダニエル・リカルドはセバスチャン・ベッテル、ルイス・ハミルトン、キミ・ライコネンについていけず、1ストップでタイヤに苦しむバルテリ・ボッタスを攻撃することもできず、5位でレースをフィニッシュした。しかし、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、フェラーリのパワーアドバンテージがドライバーに余剰なハードワークを強いていたと語る。「我々は防御と攻撃の両方で完全に無防備な状態だった」とクリスチャン・ホーナーはコメント。「キミとのリスタートでもわかったと思う。2015年のメキシコのよううな追加パワーだった」「我々はリスタートでキミに対して予選モードを走らせたが、その差は歴然だったと思う」「マックスがキミを抑えるためにいかにハードに仕事をしなければならなかったがわかったと思う。彼らのリスタート時のスピードアドバンテージは常軌を逸していた」「2回目のスタートで彼はストウで危険な瞬間があったが、それでもターン2とターン3ではマックスを攻撃していた」「残念なことに、ダニエルも優れたタイヤ、グリップ、パフォーマンスを持ってしてもバルテリをアタックすることができなかった。DRSをオープンにしても、我々は後退していた」クリスチャン・ホーナーは、現在の空力レギュレーションによってシルバーストンがコーナーが全開で走れるようになったことで、フェラーリとメルセデスに対するルノーのパワー不足を増幅させ、セットアップを妥協しなければならなかったことでさらに競争力が損なわれたと述べた。「現在のシルバーストンの問題は、かなり広範囲にスロットルを開けられるサーキットになったことだ。予選では82%がフルスロットルだ」「今では全員がコプスで全開だし、コプス、ベケッツ、ストウのようなコーナーでは、このクルマではまったく太刀打ちできない」「とにかくスピード不足だし、よりパワーが重視される。ステアリングをロックして、クルマから不要なものを取り去るときには、本当にパワーが必要だ。それがパワーが効力を出すときだ。バルセロナのターン3、ソチのターン3、オーストリアのターン7。それは既知の問題だ」「クルマのリアウイングを見てもらえば、我々がシルバーストンでスパレベルで橋ていたことがわかると思う。他の全員はもう少しウイングをつけていた」「予選では全てのコーナーでセバスチャンよりも速かったと思うが、とにかくストレートでタイムを失っていた」レッドブル・レーシングは、2019年からルノーに代えてホンダのF1パワーユニットを搭載することが決定している。