レッドブルは、2014年のドライバーとしてダニエル・リカルドを起用することを正式発表した。マーク・ウェバーが今シーズン限りでF1を引退すると発表して以来、2014年のセバスチャン・ベッテルのチームメイトについては様々な噂がなされてきた。有力候補にはキミ・ライコネンも挙げられていたが、両者の交渉は決裂していた。
ダニエル・リカルドは、すでにレッドブルの2014年F1マシン「RB10」でシート合わせをしたと報じられていたが、2日(月)にレッドブルはダニエル・リカルドと複数年契約を締結したことを発表した。ダニエル・リカルド「今は本当に良い気分だし、大きな興奮を感じている。2011年にF1参戦して以来、これが実現することを願ってきたし、徐々に自分に対する自信も増していった。何度か良い結果も残してきたし、レッドブルは時期がきたと判断してれた、最高の気分だ。来年はチャンピオンを経験するチーム、おそらくは最高のチームに加わる。結果を求められることはわかっているけど、その準備はできている。10番手あたりを争うためにここにいるわけではない。自分のためにもチームのためにも最高の結果を出したい。自分の力を示すチャンスを与えてくれたチームに感謝したい。2010年にリザーブドライバーを務めているので、チームのことはすでによく知っているので、その経験が移籍を楽にしてくれるはずだ。セバスチャン・ベッテルを相手にするのは大きなチャレンジだと思うけど、それを楽しみにしている。今の目標は自分とトロ・ロッソのために今シーズンをできるだけ力強く終えることだ。シーズンが終わったら、来年と自分のキャリアの次のステップに向けて100%集中していくつもりだ」クリスチャン・ホーナー (レッドブル チーム代表)「リカルドが2014年のチームのレースドライバーであることを発表できてとても素晴らしい気分だ。彼は非常に才能に恵まれた若手ドライバーだ。献身的で優れた姿勢を身につけている。最終的に我々にとってリカルドは非常に理にかなった選択肢だ。彼は2008年にレッドブルのジュニアチームに加わり、F3やルノー・ワールドシリーズでのジュニアキャリアを通してレースやチャンピオンシップに勝つ力があることを証明している。どのカテゴリーにおいても彼は突出しており、我々は大きな関心を持って彼の成長を見守ってきた。彼はこのチームでドライブするために求められる全ての姿勢を身につけている。生まれ持った優れた才能はもちろんのこと、共に働く上で性格の良い素晴らしい人物だ。リカルドはチームが何を期待しているか理解している。素早く学んでくれるだろうし、彼の成長については中長期的なものと考えている。このチームのシートを得ることは大きなチャンスであり、将来的に彼がビッグスターになると思っている」エイドリアン・ニューウェイ (レッドブル チーフ・テクニカル・オフィサー)「マークが引退を発表して以降、クリスチャン(ホーナー)と私は、ヘルムート・マルコやディートリッヒ・マテシッツと共にドライバーマーケットを慎重にチェックしてきた。比較的、定評があり結果を保証できるような経験あるドライバーを起用することもできたし、一方でこれから最高レベルに成長する見込みのある若手ドライバーを起用することもできた。我々は後者の選択肢を取り、若手ドライバーの中ではダニエルが最も有望であるとの結論に至った。レッドブルとしては、クリスチャンと私が最も有望だと考えるドライバーがレッドブルの若手ドライバープログラムの一員だったは良いことだった。今回の決定は正直言うと私がウィリアムズにいた時と似ている。ナイジェル・マンセルが離脱したため、我々はアラン・プロストのチームメイトを探さなければならなかった。リカルド・パトレーゼの続投もあり得たし、当時のテストドライバーだったデイモン・ヒルという若手ドライバーを思いきって起用するという選択肢もあった。若手を起用し、有望なドライバーにチャンスを与えることはいいことだと思う」