レーシングポイントF1チームは、ローレンス・ストロールの買収によって“ようやくノーマルなチームになった”と語る。フォースインディアとして知られたチームにとって、2019年はレーシングポイントとして新たなスタートを切るシーズンとなる。
昨年、ほぼ崩壊しかけていたフォースインディアをローレンス・ストロール率いるコンソーシアムが買収。予算は20%増の1億4000万ドル(約155億円)に増額。それにより、人材やリソースを強化できるようになった。オトマー・サウナウアーは、2019年のF1世界選手権はチームにとって“移行の1年”になると語る。「現在、我々には425名の従業員がいる。以前は400名だった」とオトマー・サフナウアーは Auto Motor und Sport にコメント。「我々はゆっくりと成長していきたいと思っている。次々と新入社員が入ってきている。2019年に新たに約50名増やす計画であり、シーズン末には475名になっていえるはずだ。だが、まずは適切な人材を見つけなければならない」問題は、現在のチームのシルバーストンのファクトリーによって制限されていることだ。「新たな建物を建設し、機材に投資する必要がある」とオトマー・アフザウアーは認める。ヨーロッパラインドには新しいモーターホームが到着する予定であり、技術代表を務めるアンディ・グリーンは「ラップトップのWindowsがやっと8年前の古いバーッジョンではなくなった」と語る。また、レーシングポイントは、開幕戦オーストラリアGPに大幅なアップデートを施した“Bスペック”マシンを投入することを予定している。「現在のマシンのベーシックな選択はオーナーシップ変更のさらに前に行われた。振り返ってみれば、我々はいくつか異なることをやれたかもしれないが、新鮮なお金が入ってくることを推測することはできなかった」「お金で速いクルマに変えるにはしばらく時間がかかるだろう」だが、少なくともそのお金はシーズン中のマシン開発に費やすことができる。「以前は新しい空力パッケージがそれに見合うだけどの価値を発揮するまで生産を永遠に待たなければならなかった」とアンディ・グリーンはコメント。「だが、今は風洞でコンマ数秒を見る蹴れば、その変更をすぐに実施することができる」また、アンディ・グリーンは、現在のレーシングポイントは“チームが生き残る”ことを考えるのではなく、良いクルマを生み出すことに集中できるようになったと語る。例えば、サプライヤーへの債務はすべて解消されている。「突然、我々は期待していた日に全てのパーツを入手できるようになった。それは我々にとってまったく新しい働き方だ。ほぼショックを受けた。我々はノーマルなチームへと進化を遂げた」とアンディ・グリーンは微笑む。「2020年には間違いなく大きな飛躍を遂げたいと思っている。だからこそ、我々はすでに来年のクルマへの取り組みをスタートさせている」