ポルシェは、WEC世界耐久選手権およびル・マン24時間レースに4台のワークスマシンで参戦する。ル・マン24時間レースの主催者であるパリのフランス西部自動車クラブ(ACO)は、6月14日〜15日に開催される第82回大会のエントリーリストを発表。ポルシェは、2台の919ハイブリッドでトップカテゴリーであるル・マン・プロトタイプ(LMP1)に挑む新たなワークスチームを「ポルシェ チーム」として登録した。2台の919ハイブリッドのカーナンバーは14と20となる。
また、2台の911 RSRでGTE Proクラスにエントリーするワークスチームの名称は「ポルシェ チーム・マンタイ」となる。昨年1-2フィニッシュを達成した911 RSRは、今年も91と92のカーナンバーを付けてスタートする。ポルシェのワークスドライバーであるティモ・ベルンハルト(カーナンバー20)およびロマン・デュマ(カーナンバー14)は、ル・マン24時間レースを含む全8戦で争われるWECに参戦する2台のル・マン・プロトタイプのそれぞれを割り当てられた。その結果、2台の919ハイブリッドの両車をル・マンでの総合優勝経験者がドライブすることになる。ベルンハルト(ドイツ、33歳)およびデュマ(フランス、36歳)は、共に2010年にアウディで総合優勝を果たしている。なお、2014 FIA世界耐久選手権における、他4名のLMP1ポルシェ ワークスドライバーであるブレンドン・ハートレー(ニュージーランド、24歳)、ニール・ジャニ(スイス、30歳)、マルク・リーブ(ドイツ、33歳)およびマーク・ウェバー(オーストラリア、37歳)とのチームの組み合わせはまだ未定となっている。チーム監督であるアンドレア・ザイドルはパリで、「この2名のドライバーを2台の車両に振り分けるというのは、彼らの耐久レースおよびル・マンでの特別な経験を考えれば、当然の選択です。私達のエントリーの承認は、ル・マンへの道における、もうひとつの大きな節目です。3月末のポール・リカール・サーキットにおける公式テストでのライバル達との初顔合わせ、そしてもちろん4月のシルバーストンでのシーズン開幕を非常に愉しみにしています」と述べ。919ハイブリッドは、ル・マンのプロトタイプのトップカテゴリーに課せられる新たな効率レギュレーションを満たすべく開発された。919ハイブリッドは、スーパーチャージャー付きの小排気量のV4エンジン、フロントホイールを駆動する1つの電気モーター、および2つのエネルギー回生システムで構成される非常に複雑なハイブリッドシステムを搭載している。GTでの1-2フィニッシュの再現を目指す GTE Proクラスでは、ポルシェは再度ポルシェ チーム・マンタイから2台の911 RSRを投入し、アストンマーチン、コルベット、フェラーリおよびSRTバイパーのワークスチームと争う。2013年シーズンの最終レースに投入されたこのヴァイザッハ生まれのGTスポーツカーでは、数々の細部が見直された。フロントエンドのエアロダイナミクスの変更、リアウイングのワイド化、シャシーの運動学的な適合により、ハンドリングバランスの強化および操縦性の改善が実現。「2013年シーズン、911 RSRはル・マンでの1-2フィニッシュによって耐久レースでのポテンシャルを強烈に見せつけました」と、ポルシェのモータースポーツ部門のトップであるハルトムート・クリステンが述べた。「デイトナ24時間レースでは、最適化を行った911 RSRで再び伝統の耐久レースの優勝を飾りました。これは、間違いなく2014年のル・マンへのよい兆しです」
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