ピレリは、F1へのタイヤ供給に集中するためにWRCから撤退することに決めたと AURTOSPORT が報じた。2011年からのF1タイヤ供給契約を勝ち取ったピレリは、トヨタ TF109でF1タイヤのテストを開始している。F1復帰にもかかわらず、ピレリはWRCを継続するとみられていた。
しかし、AUTOSPORT は、ピレリが2011年のWRCにタイヤ供給するための最終期限までにFIAに申請書を提出しなかったと報道。規約の安定性の欠如をWRC撤退の理由としてあげた。ピレリは、1100万ユーロを投資してここ3年間WRCにコントロールタイヤを供給してきたが、ピレリのモータースポーツディレクターを務めるポール・ヘンベリーは、来シーズンはF1に集中すると述べた。「一番のポイントは、規約が変更になった流れだ」とポール・ヘンベリーはコメント。「ここ9カ月で3つの重要なレギュレーション変更があった。2012年にはさらに大きな変更があるかもしれない」「12月に我々はもう3年間WRCにタイヤを供給する契約に入札した。我々の入札は、もう一度FIAとWRCのプロモーターへの継続的な投資のために資金を供給することを提示した。もちろん、2008年から資金供給を始めたピレリスタードライバーのスキームもだ」「その3年の入札は拒否され、我々は現在の3年契約と同じ条件での1年の延長を提案された。その後、新しい入札条件での1年契約を提案されたがそれは受け入れがたいと感じるものだった」「そして、今ではコントロールタイヤのシナリオとも競争でもないと感じるレギュレーションになっている。WRCと類似したレギュレーションであるGTレーシングでの経験を基づけば、解釈はオープンであり、(タイヤ)メーカーが困難が抱えている場合はフレキシブルだった。我々はそのような問題を(FIAに)説明したが、大きな反応はなかった。そのような規約は希望から大きく外れており、FIAにそれらの限界を伝えた」「我々はランフラット技術、完全にEECの道路にホモロゲートしたターマック仕様タイヤ、スポーツへのセルフシーリングとパンクチャー・レジスタンスの提案、アロマチックオイルを使用しないタイヤなどを届けているが、全体的にスポーツに望まれていないと感じた。もちろん、パンクチャー・レジスタンスは2008年以前には聞いたことがなかったものだ。我々はこれまで経験したなかで最も困難な経済状況を通じてシリーズをサポートしてきた」ポール・ヘンベリーは、ピレリはラリーへの関与は続けると述べた。「我々は常にスポーツに関与しており、それは続けるつもりだ。ナショナルチャンピオンシップには残るし、適切な競争ができるIRCも検討している」「我々は今シーズン、多くのクルマで参戦したライバルに対して1台のクルマでIRC開幕戦のモンテカルロラリーに勝った。我々が競争力があるのはわかっている」
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