ピレリが、2019年のF1世界選手権 第18戦 メキシコGP 決勝でのタイヤ戦略を振り返った。メルセデスのルイス・ハミルトンがメキシコグランプリを制しました。3番グリッドからスタートしたハミルトンは、ミディアムからハードへ交換する1ストップ戦略を採った。トップ3が採用したこの戦略は、エルマノス・ロドリゲス・サーキットの厳しいコンディションにおいて、可能ではあるものの難しいと予測されていた。昨日までよりも高くなった気温がグレイニングの抑制につながり、この1ストップ戦略実行に寄与した。
■キーポイント・ハミルトンは、早めにミディアムからハードへ交換したドライバー中のひとりだった。その後、ハミルトンは、48周のファイナルスティントで完璧にタイヤをマネージメントして優勝した。・ハミルトンの他にハードタイヤでロングスティントを走行したドライバー中のひとりは、ルノーのダニエル・リカルドだった。ただひとりハードタイヤでスタートしたリカルドは、50周のオープニングスティント後、ミディアムへ交換して8位入賞を果たした。・レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ミディアムでスタート後、序盤の接触によるパンクを受けてハードへ交換し、66周のファイナルスティントを走行した。一時は最下位まで順位を落としたフェルスタッペンは、6位でフィニッシュした。・2ストッパー中の最上位ドライバーは、4位を獲得したフェラーリのシャルル・ルクレールだった。ルクレールは、理論的に最速と予測されていたミディアム~ミディアム~ハードと繋ぐ戦略を実行した。・最終的に、ソフトタイヤでスタートしたドライバーを含む7名が2ストップ戦略を採った。・雨に見舞われた昨日までよりも高い気温下でレースが行われました。最高路面温度は49度に達した。■各コンパウンドのパフォーマンス・ハード C2:鍵を握るレースタイヤとなり、多くのドライバーがハードタイヤでロングスティントを走行した。ハードタイヤは、デグラデーションも小さく、今日のコンディションに適していた。・ミディアム C3:5名を除く全ドライバーがミディアムタイヤでスタートした。・ソフト C4:スタートタイヤとして使用義務のあるトップ10グリッド中の4名のドライバーのみが、レースでソフトタイヤを使用した。マリオ・イゾラ (ピレリ カーレーシング責任者)「ライバルたちの戦略への対応を含め、多様な戦略が展開されました。昨日までよりも気温が高く雨の心配も無くなったことで、スライドやグレイニングが抑止され、1ストッパーが実現可能となりました。ハードタイヤが重要な役割を演じ、いくつかの非常に長いスティントが見られました。なかでもルイス・ハミルトンは、フロントロウからのスタートでなかったにも関わらず、オーバーテイクが難しいサーキットで、ハードタイヤを最大限に活用して優勝を果たしました」
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