ピレリは、今年のF1タイヤが扱いにくいとするF1チームやドライバーからの苦情は“理解できない”と語る。今年、ハースF1チームはタイヤを作動ウインドウに入れることに苦労しており、チーム代表のギュンター・シュタイナーは、タイヤの影響を大きすぎると批判。今年導入された薄いトレッドによってドライバーがタイヤの温度を保つことが難しくなっていることを示唆した。
「我々はクルマを開発するために何百万もの資金を費やしているが、タイヤのウイインドウ外にあれば、しっかりと走ることすらできない」とギュンター・シュタイナーはコメント。「ピレリだけを非難しているのではない。タイヤを機能させられているチームもいるので我々のせいでもあるだね」「だが、一般的にこれは正しいことではない。レース後に『タイヤが機能したかどうか?』について話すべきではない」メルセデスのルイス・ハミルトンもシーズンの開始前にどのチームも今年のタイヤを最大限に活用する方法を完全に掌握しているとは思えないと語っていた。しかし、ピレリのF1責任者を務めるマリオ・イゾラは、F1チームが今年のコンパウンドを使用するのが難しいと考える理由に困惑しており、作動ウインドウが昨年よりも狭かくなったとの見方を否定していた。「作業ウインドウの幅について話があり、今年それが狭くなったコメントをいくつか聞いたが、それを確認するのは難しい」とマリオ・イゾラは説明した。「我々がC3とC4と呼んでいるものは、昨年と同じソフトとウルトラソフトの2つのコンパウンドだ。もちろんワーキグレンジはコンパウンドの関数なので、同じコンパウンドなので同じワーキングレンジになる」「広くなったとは言いたくないが、トレッドの厚さが減ったことで、より高い温度で使用できるようになると思う。だが、狭くなったとは言えない」「C1とC2は、昨年よりも柔らかい2つのコンパウンドであるため、より適している。硬度の点ではC5はハイパーソフトと同じだ。したがって、メカニカルな抵抗という点では優れている」「バクーで我々はハイパー対C5を使用してチームとバック・トゥ・バックの比較を行ったが、ハイパーではグレイニングが発生し、C5ではグレニングが大幅に低下していたことは明らかだ。なので、ウインドウが狭くなっていると言っている場所が理解できない」マリオ・イゾラは、改善が可能であると感じた場合はチームの見解を常に聞くとし、ピレリとしては将来的にもっと広いウインドウを作ることもできると提案した。「彼らはより広い作業範囲が求めており、チームから寄せられたコメントをすべて取り入れてる。その結果、彼らは狭いと言っている」「明らかなのは、今後より広いワーキングレンジを確保するためには取り組まなければならないということだ」「我々はタイヤウォーマーが廃止されることを踏まえて2020年用と2021年用の新しいタイヤを設計しているし、コンパウンドの設計方法を変更している」「我々はこの目標を達成するために新しい成分と新しい材料をテストしている。そして、2020年と2021年に新しいものを導入するかどうかを評価していく」
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